フランスは世界遺産の登録件数が39件あり、見所も多いのですがその中で人気の観光名所をご紹介します。
フランスは、イタリアやスイス、ドイツとの境にも絶景の場所があったり、歴史的な建物を残し町全体が中世のようなところも多いので見所は随所にあります。
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パリのセーヌ河岸
パリという名前は、紀元前3世紀のケルトのパリシィ人に源を発しています。
セーヌのシュリー橋からイエナ橋までの5kmほどの地区を歴史的な建物が建ち並びます。
マリー・アントワネットがギロチンにかけられたというコンコルド広場、凱旋門、エッフェル塔、シャンゼリゼ通り、マドレーヌ寺院、チュイルリー公園、ルーヴル美術館、オルセー美術館などセーヌ川を中心にパリは見所満載です。
ヴェルサイユ宮殿と庭園
ヴェルサイユ宮殿と庭園は、フランスを訪れた人なら必ず一度は観光コースに入れるのではないでしょうか。
太陽王ルイ14世が建築した豪華絢爛な宮殿で、世界一といってもよいでしょう。
広大な敷地面積の中に、見所はたくさんあります。
宮殿内では、マリー・アントワネットの寝室や鏡の大広間、別館では大トリアノンと小トリアノン、そしてアントワネットが農村の暮らしにあこがれて作らせた「王妃の村里」、「愛の神殿」など、歩いて廻るには1日では終わらない広さです。
宮殿内にはレストランもあり、王侯貴族のような雰囲気で食事ができます。
また軽食は庭園内の各所にあり便利です。
王妃の村里など、建物外を観光する場合は電気自動車やレンタサイクルなどもあるようです。
見学場所は、事前に計画を立てて見学することをお勧めします。
モン・サン・ミッシェルとその湾
1979年にユネスコ世界遺産に登録されました。
モン・サン・ミッシェルは普段は海の中にそびえ立ち、潮が引くと歩いてわたることができるという「遠くから見て」絶景を感じる名所です。
海の中に建っているかのような不思議で美しい写真やCMなどはとても魅力的に見え、近年に入ってたちまち有名になりました。
モン・サン・ミッシェルはノルマンディ沖の1kmほどのところにありますが、満潮になると15mほど海面が上がり、結構波も高いようです。
8世紀に最初の建築が始まり何度も拡張工事がなされ、現在のような姿になりました。
カトリックの巡礼地であり、要塞としての歴史もありますが、満潮時に訪れてしまった信者が命を落すということもあったようです。
3階建ての教会はゴシック建築の粋を集めた傑作です。
世界遺産登録後は観光地として世界各国から観光客が訪れる人気の名所になりました。
シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷
ロワール渓谷は、シュリー・シュル・ロワールからシャロンヌまでの間の23の城館が見所です。
このロワール川の一部の200kmの間には300以上の豪華な城館が建ち、「フランスの庭」と呼ばれています。
中でもシャンボール城は最大級の大きさであり一番の観光名所となっています。
「六人の奥方の城」のシュノンソー城、メルヘンの城のような可愛らしいショーモン城、「ロワールの真珠」のアゼ・ル・リドー城、八角形螺旋階段のブロワ城、新教徒と旧教徒の惨殺事件のアンボワーズ城、ジャンヌ・ダルクが訪れたシノン城、「眠れる森の美女」のモデルとなったユッセ城、その他特徴的な城が建ちどれも魅力的ですが、すべて一度に廻るというわけにはいかないようです。
歴史的城塞都市カルカッソンヌ
カルカッソンヌは、スペインとの国境に近い場所にあります。
歴史は紀元前1世紀にローマ軍が砦を築いたところからです。
その後、この場所柄からいろいろな国が支配し、それぞれの城壁を建築しました。
その結果二重の城壁ができあがり珍しいものとなっています。
幾度も敵から攻撃されてきた歴史の背景がこの城塞都市を作り上げたのです。
城の敷地内も迷路のようになっていることも、その歴史によるもののようです。
伝説では、敵に包囲され「マダム・カルカス」という人が城壁の中から「豚と小麦粉」を敵陣に投げ、「食べ物はたくさんあり、兵糧攻めにはならない」とアピールしたお陰で敵が退散して助かったという話もあります。
城は夜になるとライティングされ幻想的な風景が楽しめるということです。
ストラスブールのグランディル
街全体がメルヘンに出てくるような雰囲気で、大変可愛らしい世界遺産です。
日本の「ハウステンボス」を大規模にしたものでしょうか。
1988年に世界遺産に登録されました。
ドイツとの国境近くにあり、貿易で栄えた街です。
可愛らしい街の家は、「ハーフティンバー」と呼ばれる木骨組造りです。
外側から白壁に茶色の骨組みが見られます。
ストラスブールとは「道の町」という意味で、グランディルは街を流れるイル川が分岐する場所ということです。
また、この地は交互に領土の取り合いにより、ドイツ領、フランス領と変わりいろいろな文化が混ざり合った個性的な文化となりました。
その中で、宗教改革と関わりのある「サン・トーマ教会堂」は、パイプオルガンがあり1778年には、モーツァルトが演奏会を開いたという話が伝わっています。
また、「ノートルダム大聖堂」は大変有名です。
11世紀に建てられたロマネスク様式の教会です。
「ロアン邸館」は、マリー・アントワネットがルイ16世に嫁ぐ際のオーストリアからフランスに向かう途中に寄ったとされる豪華な館です。
リヨン歴史地区
紀元前43年にローマのシーザーの元副官が築いた町がリヨンとなりました。
イタリアかと見間違うかのような野外競技場はフランス最大の規模です。
街は丘陵になっておりケーブルも通っていて、たいへん見晴らしがよく、教会や大理石、金色に輝く聖母マリアの像など見所はたくさんあります。
ゴブラン織りで有名なクロワ・ルース地区はカニュ博物館で織物の様子が見学できます。
これらの歴史地区はフルヴィエール地区、リヨン旧市街、クロワ・ルースの丘、プレスキル地区とに分かれています。
シャルトル大聖堂
パリから列車で1時間ほどの距離にあるシャルトル大聖堂はステンドグラスが大変美しく、それを目当てで観光客は訪れます。
170枚のステンドグラスは「シャルトルブルー」と呼ばれており、真っ暗な聖堂内を青く幻想的に照らします。
国内でもっとも美しいゴシック建築といわれており、高い天井は圧巻です。
荘厳な聖堂の中に差し込むステンドグラスはたいへん素晴らしいのですが、下から見上げるのは首が痛くなりそうです。
望遠鏡かズーム機能の高いカメラ持参をお勧めします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
フランスには、素晴らしい世界遺産がたくさんあります。
ローマ人により造られた街や、国境近くの街、またずっと古いラスコーの洞窟絵などもあり、古くは1万5000年前のものもあります。
また、宗教色が強いことも特色です。
教会や修道院に関係する世界遺が多いようです。
ボルドー港やシャンパーニュなどお酒が好きな人なら1度訪れてみたい世界遺産ではないでしょうか。
この記事がフランスの世界遺産を訪れる際のお役に立てれば幸いです。