物事からすぐに逃げてしまう、いわゆる「逃げ癖」がついてしまっているのはあまり良いものではありませんよね。逃げ癖が治らないまま社会に出てしまうと、困る場面もいろいろと出てくると思います。
今回は、逃げ癖がつく原因や克服する方法などについて詳しくご紹介していきたいと思います。
さっと読める目次
逃げ癖とは
言葉通り、嫌な物事からすぐに逃げ出してしまう癖を逃げ癖と言います。自分で自覚している人もいれば、中には無自覚の人もいるでしょう。
本人にとっては最善の道を選んでいるつもりかもしれませんが、周りから見れば「根性がない」「甘ったれている」と思われても不思議ではありません。
子供の頃はある程度周りからも守られているため少しの逃げであれば許されることもありますが、いつまで経ってもその癖を引きずっているといざ社会に出た時に大きな短所になってしまいます。
「学生時代の部活はすぐに辞めてしまった」「大学や就職先のランクを落とした」など、周りに悪影響は与えないものの自分自身の成長をストップさせてしまうのが逃げ癖の結果です。
心当たりのある方の中には、今もつい出てしまう逃げ癖に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
生活していく上で、ある程度の我慢や努力は必須です。それを経て成長することができるにも関わらず自ら放棄してしまうのは、とてももったいないことです。
逃げ癖の原因とは?
自分に甘い
嫌なことから逃げてしまうのは、自分への甘さが原因として大きく占めていることは間違いないでしょう。
乗り越えられなさそうな物事に直面した時、常に言い訳を探そうとするのが逃げ癖のある人の特徴です。他人や物のせいにしたり、「しょうがない」で片付けようとするのは自分に甘い証拠です。
苦しい道を避けたくなる気持ちも分かりますが、それを乗り越えるためには自分への厳しさを持ち合わせないとどんどん逃げ癖が悪化してしまいます。
ネガティブ思考
逃げ癖のある人には、どうしても考えがネガティブになってしまう人が多いです。物事に対して悪い結果ばかり想像してしまったり、「どうせ失敗するから」と考えたりすることによりそもそも立ち向かう気力が起きなくなってしまいます。
自分に自信がなく、物事を深く考えすぎてしまう人に多いとも言えるかもしれません。
逃げて失敗したことがない
逃げることを覚えてから、逃げたことにより嫌な思いや失敗をしたことがない場合、反省をすることがないためにずるずると逃げ癖が続いてしまうということが考えられます。
失敗どころか逆に、逃げたことにより良い思いをし続けているような場合は、それに味を占めてまたいざという時に逃げてしまうのです。
先のことを考えていない
今目の前のことだけではなく、その物事の先のことを考えられないというのが逃げ癖の特徴です。
「とにかく楽ができればいいや」「今がよければいい」という安直な考えしかないと、今後のために、将来のために頑張ろうという気持ちが起きずに物事に立ち向かわなくなってしまいます。
飽きっぽい
逃げ癖のある人には、飽きっぽい性格である人が多いと思います。何においても物事が長続きせず、物事に取り掛かる前にそもそもの興味がなくなってしまうことから無意識に背を向けてしまうのです。
このタイプには、怒られることがほとんどなく育てられたり甘やかされてきた人が多いです。
逃げ癖のデメリット
人として成長できない
大事な局面でいつも逃げ出しているような人は、我慢や忍耐ということが全くもってできていません。そのため、本来はスキルアップに臨めるような場面でも逃げ出し、様々な面で成長することができなくなります。
最も影響が大きいといっても過言ではないのが、仕事でしょうか。仕事では辛抱が必要になることが多いですが、嫌なことを都度避けているようではなんのスキルも身につきません。
自分が避けた仕事を代わりに請け負った同僚がどんどんスキルアップして、どんどん離されてしまう…ということにもなりかねません。
逃げることに慣れてしまう
逃げ癖がある、という時点ですでに逃げることが定着してしまっているのですが、いつまでも克服しないでいると逃げるのが当たり前になり、常に「逃げる」ことを前提に考えてしまうおそれがあります。
「嫌なことがあったら逃げればいいや」というスタンスでいるようでは、改善できるものも改善できません。負のスパイラルにはまってしまっているような状態なのです。
周囲から見た印象が悪い
逃げ癖がついていると、自分では隠しているつもりでも周りは気づいているかもしれません。「どうせまた逃げるんだろう」と思われてしまうことも多いでしょう。
嫌なことからすぐに逃げ続けていた結果転職回数が多かったりすると、人事に良い印象は与えません。度重なる入社と退社の履歴を見れば、「入社してもすぐに辞めそうだな」と思われてしまいます。
また、自分が嫌なこと、できなそうなことを他の人に押し付けたりしていては、不信感を持たれていてもおかしくないでしょう。
逃げ癖を克服する方法は?
プラス思考になる
逃げ癖を持っている人にはネガティブな人が多いと前述でご紹介しました。どうしても物事を始める前に考えすぎてしまったり悪い想像をしたりしがちだと思いますので、その気持ちはなるべく捨てましょう。
「やってみればなんとかなる」というぐらいプラス思考のまま取り組めば、案外本当にどうにかなるものかもしれません。不安要素を感じるよりも前に、有無を言わさず取り組み始めてしまうのです。
自分の努力を認める
物事に対して、「成功」と「失敗」だけで考えるとどうしても気がひけてしまうこともあると思います。
大切なのは、途中途中の努力を自分で認めることです。「前はできなかったことができた」「途中目標を達成した」というように、努力が確実に成果に繋がっているのを実感することで物事を始めることへの恐怖心が減ります。
自分を甘やかすということではなく、努力する内容を意識するということです。
逃げた後のことを考える
物事から逃げたくなっている時、そんな時は多くの場合目の前のことしか見えていません。考えたいのが、「逃げた後はどうなるのか?」ということです。
なんでもいいからとりあえず逃げたい!という気持ちになっているかもしれませんが、まずは一呼吸置いて、本当に逃げていいのかどうかを考えてみましょう。
もしも逃げたことにより悪影響が出そうだったり、少しでも「逃げない方がいいのかな…」という気持ちがあるならば、逃げ癖から脱却するチャンスですよ。
有言実行を心がける
何よりもまずは実際に行動に取り掛かるのが効果的です。考えるよりも立ち向かうのです。
その時におすすめなのが、有言実行を心がけることです。自分の中で明確な目標を決め、紙に書くなり誰かに話すなりしてみましょう。
避けることのできない明確な目標を用意することで、ひたすら達成に向かっていきやすくなります。自分自身で、「逃げる」という選択肢を潰すイメージです。
とにかく始める
やる気はやり始めたら自然と出るものでもあります。「面倒くさいな」「できそうにないな」と思っても、とやかく言わずとにかく始めてみましょう。
逃げ癖がある人にとっては、まずは逃げずに始めることが大切です。もちろん始めることだけがゴールではありませんが、きちんと行動に移せるようになれば逃げ癖が克服できる日も近いはずですよ。
まとめ
逃げ癖は自分への甘さや自信のなさからつくもので、一度ついてしまうとなかなか治りません。
人間として確実に成長していくためにも、まずは自分と向き合い、徐々に逃げ癖を克服していきましょう。
ポジティブな考えを持って、とにかく逃げずに物事を始めてみることで少しずつ意識も変えることができるはずです。