海外移住したいという希望を持っている人もいると思います。
筆者はアルゼンチンに海外移住し、無事に永住権を取得しました。
海外移住というのは思っているよりも簡単で、思っているよりも難しいもの。
南米、アルゼンチンとはどのような国なのか?
そしてなぜアルゼンチンを選んだのか?
海外移住のヒントをご紹介します。
なぜ海外移住なのか?
海外移住したいというきっかけや理由は千差万別。
さまざまな理由を考えてみたいと思います。
理由その1:国際人になる!
よく聞かれる理由が「国際人になりたいから」。
非常に曖昧で、かつ夢見がちな理由だと言わざるを得ないかもしれません。
海外に行けば国際人になれるか、と言われると何とも言えません。
イタリアに行けば、ほぼイタリア人とばかり会うことになりますが、結局は「日本人」として扱われます。
海外に行けば行くほど、自分が日本人であるというアイデンティティを強く意識させられてしまうということはよくあります。
理由その2:外国語を習得したいから
これも非常に良く聞かれる理由です。
英語圏の国に行けば英語が話せるようになります。
学校などに行けばさらにそのスピードは早くなるでしょう。
ただし、移住するという理由としては弱い気がします。
また、率先して外国語を使うようにしないと、なかなか早期の習得は難しいものです。
理由その3:リタイア後の悠々自適な生活を海外で送りたいから
これは非常に良い考えだと思います。
言葉の壁はあるにせよ、日本よりも物価が安く、気候も穏やかな国で生活するというのはとてもいい環境です。
日本よりもゆったりと時間の流れる国での生活は、誰しも憧れてしまうものです。
理由その4:子どもに国籍選択の自由を与えたいから
国によっては、その国で生まれた子どもに国籍を与える「出生地主義」を取っている国があります。
その場合、日本国籍と外国籍の2重国籍になります。
正しくは「日本国籍の留保」と呼ばれます。
国籍選択を留保した場合、22歳になるまでに外国籍と日本国籍のどちらかを放棄することを宣言する必要があります。
日本でずっと暮らすのではいけないの?
日本は外国と比べても非常に商品が豊かな国です。
世界の中でも安全面ではピカイチでしょう。
日本でずっと暮らすということで何の問題も無く一生を過ごすという人の方が多いと思われます。
その中で海外移住を選ぶことの意味とはどのようなところにあるのでしょうか?
海外を見るという視点によって視野が広がる
日本人は「日本は素晴らしい」「日本ほど便利で良い国はない」「日本は美しい国だ」と絶賛します。
確かにその通りでしょう。
美しい風景も残っていますし、商品が溢れており、ほしいものが無いという状況には決してならないでしょう。
給与の水準も低いとは言えないくらいです。
そのため、日本人は「日本で生活すること」に何の不便も感じないと言われています。
常に慣れた環境で生活し、日本語のみを使って生きています。
それにより、日本人が内向的になってしまった、と言われているのです。
日本を飛び出し、外国で暮らすことで、新しい世界に飛び込むことができます。
自分の見聞を広げ、広い視野を持つことができるようになるのです。
外国語の習得をするための移住
そしかし、日本人は非常に内向的。
海外留学をしたいと考える若者の割合は年々下がっており、実際に海外に留学している学生の割合はわずか0.1%。
のため、外国語の習得についても他の国々よりだいぶ遅れています。
中学1年から大学生まで英語を勉強して、話せるようになる人が何人いるか・・・というくらいです。
海外で暮らすことはないから、英語を話せるようになる必要はない、と考える日本人が多いのです。
なぜアルゼンチンなのか?
それでは、アルゼンチン移住を選択した人は、果たしてなぜアルゼンチンを選んだのでしょうか。
その理由を考えていきたいと思います。
比較的簡単に長期滞在ができるから
長期滞在ビザを取るためには、多くの国で勤労ビザが必要になります。
またはリタイアメントビザなども考えられます。
アルゼンチンは観光ビザであればビザの発行が必要ありません。
観光目的の入国であれば、空港での入国の際に90日間有効のビザをその場で発行してくれます。
ビザの有効期限が迫ってきたら、移民局に行けば1回まではビザの延長をしてくれるため、合わせて180日間は観光ビザだけで滞在出来ます。
アルゼンチンへの入出国を繰り返せば半永久的に滞在できる
または一度アルゼンチンの国外に出て、再度入国すればまた90日間の観光ビザを取得できます。
首都であるブエノスアイレス市からは川を挟んで対岸にウルグアイがあります。
フェリーで片道1時間で行くことが出来ます。
対岸の町であるコロニア・デル・サクラメントをぶらりと観光して、アルゼンチンに再入国する、ということを繰り返せば、半永久的にアルゼンチンに滞在することが出来るのです。
ただし就労ビザを得たわけではないので、アルゼンチン国内での就職などは出来ません。
比較的簡単に永住権が取れるから
アルゼンチンには「不法滞在」という感覚がありません。
ビザの延長も出来ますし、一度国外に出て再入国を繰り返せば長期間滞在が可能だからです。
ですが永住権を取ることで、公共サービスなどが受けられるようになると、安心感が違います。
アルゼンチンは永住権を取りやすい国だと言われます。
就労ビザなどで3年間長期滞在をすれば永住権の申請が出来ます。
また、アルゼンチン国籍を持つ人と結婚しても永住権を得られます。
アルゼンチンで子どもが生まれた場合、子どもにはアルゼンチン国籍が与えられます。
子どもがアルゼンチン国籍を持っている場合、親にもアルゼンチンの永住権が与えられます。
アルゼンチンってどんな国?
アルゼンチンといえば南米の大草原・パンパが広がり、ガウチョと呼ばれる牛飼いがいるイメージを持っている人がいると思います。
またはサッカーの強豪国で、サッカー界のレジェンドと言われるマラドーナや、現在世界最高の選手と言われるリオネル・メッシ選手がいることでもよく知られていますね。
アルゼンチンは牛肉の国!
アルゼンチンは農業が盛んな国で、食料自給率はほぼ100%。
食料品の輸入がほとんどない国です。
特に牛肉とワインの安さに驚くことでしょう。
日本では鶏肉や豚肉の価格が安く、牛肉は高いですが、アルゼンチンでは牛肉の価格が一番安いのです。
日本の鶏肉や豚肉と同じような価格だと考えれば、イメージしやすいと思います。
アルゼンチンはワインも有名
アルゼンチンはワインでも有名です。
何とスーパーのワインコーナーにはアルゼンチンワインがずらり。
しかも日本円にしてわずか200円程度でフルボトルのワインが買えてしまうのです。
スーパーでは1ダースまとめ買いをしている人もいるほど。
日本のワインの価格を考えると、アルゼンチンのワインのやすさに驚いてしまいますね。
ブエノスアイレスは「南米のパリ」
ブエノスアイレスは「南米のパリ」と呼ばれるほど美しい都市として知られています。
市内中心部の観光地はパリのような美しい街並みです。
もう少し住宅街に入っていくと、パリというよりイタリアやスペインの街並みのような印象を持つ人もいるようです。
日本で考える「南米」というイメージはまったくないと言ってもいいくらいです。
アルゼンチンは移民の国
アルゼンチンにはスペイン系移民やイタリア系移民が多くいます。
街並みにイタリアやスペインの雰囲気が感じられるのもこれが理由です。
他にもドイツ移民やアラブ系、ユダヤ系、アフリカ系など、多種多様な人々がいるのも特徴です。
もちろん中国系移民もいますし、日系の移民もいます。
中華街では日本の醤油や日本食材が売られているので、食に困ることも無いでしょう。
海外移住するためには下調べが重要!
海外で暮らすためには、下調べが何より重要です。
「治安はどうか」「文化はどうか」「いざという時頼れる人がいるか」ということから、「一ヶ月の生活費」「仕事をどうするか」「住居をどうするか」などと言った生活の基本となる部分もしっかりと調べておく必要があります。
もちろん、言葉の壁も少なからずあるでしょう。
海外移住はとにかくエネルギーを使います。
エネルギーを浪費してしまうのを防ぐために、さまざまなことにアンテナを広げて下調べをしておくようにしましょう。