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妊娠中は腰痛や肩こり、むくみが起こりやすい
妊娠してお腹が大きくなるにつれて、腰や背中、肩への負担は大きいものとなっていきます。
もともと腰痛や肩こりを抱えていた人であれば尚更症状を強く感じるかもしれません。
ホルモンバランスの変化や体型の変化など、精神的にも身体的にもストレスを感じて何らかの症状が出やすいとされています。
ホルモンのバランスに関しては、胎児の発育のために環境を整えるのでむくみなども起こりやすいようです。
そんな精神的な負担や身体的な負担を和らげる方法として、マタニティマッサージを試してみると良いと思います。
マタニティマッサージも種類があり、赤ちゃんへの影響を考慮しなければならない点などがあります。
今回はマタニティマッサージについて、その方法や注意点を紹介していきます。
マタニティマッサージのやり方と効果
まずは、マタニティマッサージの方法についてみていきましょう。
マタニティマッサージはお店で受けられる場合もありますし、自分でできる方法やパートナーにやってもらうなどホームケアとしても行えます。
お店の場合には、マッサージ師の資格をもった人やセラピストなどが指圧をしてくれる場合と、アロマなどオイルを使ってリラックスを図るエステサロンやリフレクソロジーの2つに分けられるようです。
既に利用しているサロンなどがある場合は確認してみると良いでしょう。
たいていのお店では、妊婦であることを伝えれば状態に合わせてマッサージなどの施術を行ってくれると思います。
近年では妊娠線の予防や授乳に向けた乳腺のマッサージを謳っているお店も多いので、雰囲気の良さそうなところや自分に合いそうなところを探していってみるのも良いでしょう。
セルフマッサージ
妊婦さんが自身で行うマッサージとしては、首肩周りやふくらはぎなどが簡単に行えます。
ふくらはぎの筋肉を、心臓に血流を促すように順に揉んでいくとむくみなども楽になります。
ふくらはぎから内ももはリンパの流れに影響しやすいので行ってみると良いでしょう。
軽く握っていくだけでも良いようです。
首や肩に関しては、ツボを利用すると良いでしょう。
天柱というツボは、首肩周りだけでなく妊娠中のつわりにも効果が期待できるようです。
後頭部で首と頭の境にあります。
また合谷は万能のツボと言われるように、首肩の症状に効果的なだけでなく様々な症状に効果があるとされています。
人差し指と親指の付け根の窪みにあるのでケアもしやすいです。
ホームケアとして家族にやってもらう場合
家族にやってもらう場合には、自分では手の届かないところもやってもらえるという利点があります。
横向きや座った状態で優しくマッサージしてもらうと良いでしょう。
お腹に負担をかけないことなど注意点は後述しますが、お互いにリラックスして行えることが一番です。
横向きで背中から腰を優しくさすってもらうだけでも筋肉の緊張緩和には効果があります。
ただしリラックスしていないと効果も得にくいので、やはり気持ちよくやってもらうことが一番です。
マタニティマッサージの効果
上記の方法でマタニティマッサージを行うことで、肩こりや腰痛などの筋肉の問題を軽減することができるでしょう。
また、マッサージによって循環が促進されることでむくみを軽減することも期待できます。
むくみやだるさといった症状は循環と関連しているので、マタニティマッサージを取り入れて改善したという人も少なくないと思います。
また、マッサージは身体面だけでなくマタニティブルーなど精神面にも効果的とされています。
ゆっくりとマッサージを受けることでリラックスできるとともに、自分の手や人の手が触れることで落ち着きを得ることができるとされています。
この落ち着きを得るのは、人によっては指圧としてしっかり押してもらった方が良い場合もありますし、撫でられるように優しくマッサージしてもらうことで得られる人もいます。
自分が一番落ち着くと感じる強さで受けることが大切なようです。
マタニティマッサージを行う上での注意点
では次は、マタニティマッサージを行う上での注意点についてみていきましょう。
マタニティマッサージは、基本的には妊娠16週以降の安定期に入ってからとされています。
妊娠初期には胎盤がしっかりしておらず、胎児も不安定です。
妊娠初期には避けた方が良いとされています。
また、安定期の場合でも前置胎盤などの場合には注意が必要です。
マッサージなどを受けても良いのかをドクターにきちんと相談しましょう。
お店で受ける場合には、自己責任について同意書にサインを求められる場合もあります。
その他には、姿勢や刺激について注意が必要とされています。
お腹に負担をかけずにリラックスできる姿勢で
マッサージというとうつ伏せというイメージが強いかと思いますが、妊娠中はうつ伏せはNGです。
基本的には横向きか仰向けですが、仰向けもお腹に負担がかかる場合があるので上体を起こした姿勢が良いでしょう。
背もたれがある場合は腰の後ろにクッションを入れるなどして楽な姿勢をつくります。
背もたれがない場合は布団などを利用しましょう。
膝の下にもクッションを入れて膝を立てる姿勢をとると楽に受けることができます。
横向きの場合には、枕を背骨と首が並行になる高さに調節することや、膝の間にクッションを挟むことで楽な姿勢がとれます。
抱き枕をイメージすると調整しやすいでしょう。
どちらの場合も冷えないようにすることが重要です。
お腹周りはもちろん、マッサージの最中に冷えを感じた場合にはすぐに温めるようにしましょう。
ツボや反射区など刺激部位に注意!
マタニティマッサージを行う上では、ツボや反射区といった身体の内側から作用するポイントにも注意が必要とされています。
例えばお腹の運動や生殖器に刺激が加わるようなポイントを押すことで、腸の蠕動運動などは改善されますが子宮の収縮も起こってしまう場合があるとされています。
押せば必ず起こるというわけではありませんが、注意は必要ということです。
具体的には、足首周りや踵には生殖器に関連する反射区が集まっているとされています。
この部分を刺激することは控えた方が良いということです。
また、ツボに関しては妊娠中に押しても良いポイントなのかどうかは調べればすぐに出てくると思います。
肩こりや腰痛、むくみに対して効果的なツボと紹介されていても、妊娠中に押しても良いツボなのかどうかも一緒に確認するようにしましょう。
先に紹介した天柱や合谷は押しても良いとされています。
リラックスして受けることでスキンシップも
マタニティマッサージについて、その方法や注意点を紹介してきましたがいかがでしたか?
マタニティマッサージを正しく行うことで、精神面や身体面でのリフレッシュを図りましょう。
自分で行うことも良いですが、旦那さんや家族にやってもらうとスキンシップにもなり効果的とされています。
妊娠中はコミュニケーションが十分でなくなることもあるとされているので、マタニティマッサージを頼んでみることで良い機会になるようです。
注意点をきちんと伝え、お互いにリラックスしてマタニティマッサージの時間をもつと良いでしょう。
また、お店でのマッサージやホームケアに関わらず、マッサージ中やその後に明らかな異変を感じた場合にはすぐに受診するようにしましょう。