マスクを付けている人を最近多く見かけるようになりました。
春先はアレルギー防止、冬は風邪防止というように暑い時期以外に大活躍するマスクですが、実は付け方で逆効果になることもあります。
まずマスクの種類と裏表の見分け方などの基本的なこと、そしてマスクをかけて「困ったこと」の解決策もご紹介したいと思います。
さっと読める目次
マスクの種類は?
マスクは、材質や用途に合わせて種類がいくつかあります。
大きく分けて次のようなものです。
◆材質の違いがある
◎ガーゼ・布タイプ
何度も洗って使えるので経済的です。
保温、保湿の点では便利です。
◎不織布タイプ
現在普及している中ではもっとも多く、9割を占めます。
値段が安く、使用用途に合わせてさまざまなタイプがあります。
文字通り、織らずに作られたもので繊維を絡み合わせて作られています。
利点は小さな粒子もからみ取ること、通気性が良い、軽いことなどです。
◆用途の違いがある
◎家庭用
職場や学校など普通に使うもので、風邪や花粉症などの防止用として使います。
◎医療用
医療の現場で、手術時などに使う専門的なマスクです。
雑菌などが患者に入らないように、という意味では家庭用とは対照的です。
◎産業用
産業用とは、塗料や粉塵などの吸引を避ける目的のもので、専門生の高いマスクです。
「防護マスク」「防塵マスク」と呼ばれ、PM2.5など、ウイルスや微粒子の侵入を強力に防ぎます。
国で定められた基準の「国家検定」があり、それを通過したものです。
◆形の違いがある
◎プリーツ型
不織布タイプに多く、柔らかい針金状のものが一部についていることや、プリーツを伸ばすことで顔にフィットさせやすいことが利点です。
また、通気性がよいため息苦しくない、「しゃべりやすい」ということも便利な点です。
◎立体型
最近では、たくさん見かけるようになりました。
最初から立体的に作られているのでプリーツなどで伸ばす必要がなく、顔の形に合わせることができます。
プリーツ型に比べ完全に顔にくっついてしまうのではなく、マスクと顔との間に適度な空間ができるので、お化粧や口紅がとれにくい点が長所といえます。
また、呼吸がしやすく「しゃべりやすい」ということも利点です。
プリーツ型よりも密着性が高いといえます。
◎カップ型・ドーム型
産業用などにあるタイプで、最初から立体的な状態で販売されています。
「コーン型」「ダックビルタイプ」などいくつか種類があります。
立体型よりも更に密着するもので空気のもれは少なく、家庭で使う場合は塗料や日曜大工などの作業に短時間使用するものです。
マスクの付け方・はずし方
マスクには、正しい付け方とはずし方があります。
使い捨てマスクならではの方法ですが、適当に使用するだけでは逆効果になるということもありますので、ちょっと知識に入れておきたいですね。
◆プリーツ式マスクについて
○表裏の見分け方は?
マスクの裏表を気にしたことはありますか?
プリーツ式のマスクの場合、まず上下は「ノーズピース」と呼ばれる「針金状」の部分がある方が上です。
次に裏表ですが、表側(外側)から見てプリーツの向きが下である方が表です。
つまり、プリーツのみぞに花粉やほこりなどがたまらないように、ということなのですね。
せっかくマスクをしていても、外側の溝部分についた花粉などが手に付き、そのまま顔をさわればマスクの意味がなくなってしまうのです。
◎プリーツ式マスクの付け方
1. まず、手洗いします。
殺菌のせっけんでていねいに手洗いしてください。
2.次にマスクの裏表を確認し、プリーツを広げます。
3.ノーズピースを鼻のところにあて、形に合うようにします。
なるべく隙間をつくらないようにしてください。
同時にプリーツはあごの下まで伸ばすようにします。
4.顔にちょうどよくなるように調整しながらゴムを耳にかけます。
◎プリーツ式マスクのはずし方
はずす時は、マスクのゴム部分以外には触れないようにするのがポイントです。
1.ゴム部分のみを持ってそっとはずします。
2.そのまま本体には触れないようにし、ゴミ箱に捨てます。
3.殺菌剤入りせっけんで手を洗います。
◆カップ型(コーン型)マスクの付け方
コーン型は産業用のもので、家庭でも作業用として使用することがあると思います。
強力に粉塵を防御できますが付け方があります。
ゴムは上側と下側の二箇所にあります。
1.鼻のところにくる部分を確認します。
ノーズピース部分を指にあて、カップを手で覆うようにして持ちます。
ゴムがは内側にかからないようにします。
2.マスクをそのまま顔にあて、あごにかぶせたら上側のゴムを頭の後ろへ、下側のゴムを首の後ろへかけます。
3.ノーズピースを鼻の形に合わせ、顔にマスクをフィットさせたら、息を軽く出して空気がもれていないかチェックします。
マスクを使用するときの注意点
◎マスクは、1度かけたら外部分にさわるのはやめましょう。
外側には花粉やほこり、ごみなどがついていますので、さわった手でマスクの内側に触れてしまうと意味がなくなってしまいます。
◎口だけマスクをかけ、鼻を出していることはマスクの効果は半減します。
鼻から花粉やウイルスが直接入ってしまいます。
また、顔とマスクの隙間が多くあると同様に飛散物は入りやすくなります。
◎マスクのゴムを両耳にかけたまま本体部分をあごにずらしてかけ直す、またはマスクを一旦はずして机の上などにおいて再度かけ直すことは避けましょう。
マスクの表面に付いた飛散物がマスクの内側に移動することになります。
マスクを選ぶ時のポイント
マスクは上でご紹介しましたように、材質、用途、形などさまざまなタイプがあります。
薬局などではたくさんの種類のマスクが販売されていますが、目的から選ぶと選択しやすいでしょう。
◎のどが痛い、咳がでる時はガーゼのマスク
のどに炎症があったり、咳込むときはのどの乾燥を防ぎたいですね。
なるべく乾燥しないマスクが良いので、ガーゼのマスクがオススメです。
保湿効果が不織布のものより高いので咳をやわらげてくれるでしょう。
◎花粉症用、PM2.5用などは程度に合わせて選ぶ
用途に合わせた使い捨てマスクが多数販売されています。
花粉症用とあってもプリーツタイプの場合は、隙間はどうしてもありますので、程度に合わせて立体型などを選ぶことをオススメします。
PM2.5は粒子が細かいのでマスクはより強力に飛散物を防御することができます。
◎サイズを確かめて選ぶ
忘れがちなのがサイズです。
メーカーによりいろいろなサイズがありますが、下記を参考にしてみてください。
購入前に耳から鼻先までの距離を測っておくと良いでしょう。
・レギュラー 大人用…175×90mm 女性用…145×90mm
・子供 120×90mm
・幼児 110×70mm
マスクをかけて困ったら?
マスクを毎日かけている人は、ちょっと困ることがありませんか?
よく聞く悩みについて、解決法を探りました。
◆メガネがくもる
メガネは、かけている人にとっては必需品で、はずすことはできないものですね。
マスクと両方かけるとメガネがくもる、ということはよくあります。
特に寒い時期には息がメガネにかかってしまうことが原因ですが、車の運転などをしている場合は、事故にもつながります。
1.メガネにせっけんを塗る
これは、確かに曇り止めとして効果がありますが、メガネにUV加工などをしている場合ははがれることもありますのであまりオススメできません。
犬の唾液も曇り止めになるといわれますが、これも同様の理由で実用的とは思えません。
2.鼻の部分にティッシュ
鼻の部分にはノーズピースがあり、鼻とマスクの間に上手にティッシュなどを折りたたんで入れると効果があります。
ただし、ずれやすい、落ちる、どのくらいの大きさを入れるかなどコツも必要です。
3.「くもらないマスク」を購入する
「メガネがくもらないマスク」は販売されています。
マスクと鼻の間の隙間を埋めているものです。
効果やつけ心地などは人それぞれです。
4.くもらないメガネを購入する
くもらないメガネレンズが販売されています。
コストがかかることやお手入れの必要があることが欠点ですが、メガネ店で購入できます。
また、メガネ用の曇り止めの塗るタイプが販売されています。
◆耳が痛い
マスクのゴムはゆるすぎると隙間があき、飛散物が入り込みますから効果がありません。
ですが、きつすぎると長時間かけている場合に耳が痛くなってしまいます。
メガネをかけている場合は、耳に負担が更にかかりますから困りますね。
1.マスクのゴムをひっぱりゆるくする
ゴムをひっぱり、くせをつけて微調整でゆるくします。
ただし、不織布のマスクは根元部分が破れる可能性がありますし、ゴムの調性を「ちょうど良い」ように伸ばす難しさがあります。
2.ゴム部分に綿などを巻く
ゴムの耳にかかる部分に脱脂綿やティッシュなどのやわらかいものを巻く方法もあります。
やはり調性が難しい、はずれるという欠点があります。
3.耳が痛くならない製品を購入する
「耳が痛くならないマスク」という製品が販売されています。
また、耳をガードするアタッチメントやゴムを首のうしろで固定する補助ベルトのような製品も販売されています。
耳の痛みが深刻な人に向いているかもしれません。
4.耳を保護する
耳に絆創膏やサージカルテープなどを貼り、保護する方法もあります。
ただ、敏感肌の人や毎日貼ることはオススメできません。
肌荒れになる可能性もあります。
◆にきび、肌荒れ
ニキビや肌荒れの原因は、マスクの中が湿気や温度が上がることで雑菌が繁殖してしまうこと、逆にマスクが皮膚にあたり、こすれたり乾燥してしまうことがあります。
1.肌をしっかり手入れする
マスクの中は雑菌がわく、ということを考えると、まず肌を清潔にすることから始めることがよいでしょう。
洗顔と保湿をしっかりしましょう。
2.抗菌マスクの使用
抗菌マスクとして販売されているものがあります。
ただ、アレルギーなど合わない場合もありますのでご注意ください。
3.マスクにコットンガーゼを入れる
不織布のマスクはポリエステルなど化学繊維であることが多いですし、花粉などを絡め取るものなので肌がすれてしまうこともあります。
マスクにコットンガーゼを一枚入れ、直接肌に触れないようにする方法もあります。
4.専用のマスクを購入する
にきび、肌荒れ用のマスクが販売されています。
普通のものより割高であるかもしれませんが、素材や抗菌剤が入っているかなども確認した上で試してみるのも良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
マスクの着用は一年の半分にも及ぶ人もいるでしょう。
現在使い捨てタイプが主流で、簡単で良いのですが種類も増え、用途やサイズに合わせいろいろなものを試してみてくださいね。
この記事がお役に立てれば幸いです。