ポケットWiFiはもちろん、WiFiによるデータ通信方法は世界中で広く使われています。逆に、WiFi以外の方法や形式を行ってみろと言われれば、浮かばないですよね。
そんな言わずと知れたWiFiですが、使い方次第で思わぬトラブルに見舞われることがあるのです。今回は、どんな代表的なトラブルがあるか、それはどう対処すべきかなどをお話しします。
WiFiと表記していますが、無線LANもポケットWiFiも、さらに他のWiFiを使った通信方法があるならそれも含まれますが、WiFiを利用している時点で共通するお話なので、WiFiと表記しています。
その行為、「タダ乗り」かも...
「タダ乗り」という言葉を聞いたことはありますか?通信会社の新しいプラン?それとも、キャンペーンか何か?違います。「タダ乗り」というのは、他人が契約・購入・所有しているWiFiに、無断で接続してネットなどのデータ通信を利用することです。
タダ乗りは、基本的に自宅にネット環境がないという人がしてしまうことがほとんどなのですが、中にはネット環境を有しているにも関わらず、それを使わずに他人のWiFiを使用する人もいるようです。
「ネット環境が自宅にあるのに、なんでタダ乗りをする人がいるの!?」と思う方が多いことでしょう。しかしその理由というのは意外と簡単で、自分の契約したWiFiのプランでは速度制限がかかったり、使いすぎると通信速度が少し遅くなってそれが嫌だ、使用量によって金額が変わってしまうなどと、色々あります。
どうでしょうか、理由を見ると、自己中心的過ぎだと思いませんか?そうは思っても、残念ながら平気でタダ乗りを繰り返してしまう人もいるのでしょう。逆に、あなたはタダ乗りをしてしまったことはあるでしょうか。
あってもなくても言えるのは、タダ乗りは例えてみれば物を盗んでしまうことに限りなく近いもので、いくら理由があってもしていいことではありません。加害者は何の負担も負うことなくネットを楽しめていても、被害者側からするとその分の負担をすべて負うことになるのです。いつも被害者側の視点から見て、自分がされてしまっては困ることは決してしないようにしましょう。
タダ乗りは犯罪!?
他の人のものを盗んでしまっているのとほとんど同じわけですが、では犯罪なのか、逮捕されてしまうのかと疑問が残りますが、実はこれ、限りなくグレーなのです。引っかかりそうな法律を調べると、不正アクセス行為の禁止等に関する法律に当てはまりそうですが、パスワードの不正取得などの、タダ乗りよりもずっと重大な行為にこの法律が適用されるようなので、タダ乗りそのものはこの法律に引っかからないようです。
刑法235条の窃盗罪も、WiFiは物理的なものではないので、当てはまることはないと思われるので、結局タダ乗りによって法律に反したり、逮捕されることはまずないと言えます。だからと言って、タダ乗りをしていいわけでは全くありません。
現時点ではタダ乗りは違法ではないものの、常識的に、道徳的に考えてやってはいけないことだという、暗黙の了解のようになっています。お酒やたばこが20歳以上と定められているにもかかわらず、大学生を中心に飲み会などで「ノリ」についていくために未成年が飲酒をしてしまうというケースが少なくないのと似ています。
ダメなこととはわかっているけど、罰則がほとんどないがためにやってしまうという状態ですから、さらなる法整備によって対策をするべきだと筆者は思っています。
タダ乗りをされないために...
タダ乗りをしないという決意を実行に起こしさえすれば、自分が加害者になることはまずありません。しかし、タダ乗りを平気でする人は少なからずいますし、ポケットWiFiを持ち歩いていれば、いつどこでタダ乗りされてしまうかわかりません。被害者になってしまう危険性はいくらでもあるのです。
そうならないために出来るのは、自身のWiFiにパスワードをかける。これに尽きます。パスワードさえかければ、よほど単純でわかりやすいものでなければまずタダ乗りをされることはありません。
しかし、パスワードをかけたからと言って完全に安心してはいけません。特にポケットWiFiなら、外で使用しているときに目を離して放置していれば、勝手に操作されて、操作した人も接続してくるかもしれません。タダ乗り対策はパスワードの設定と機器の管理。これを徹底しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。WiFiに関するトラブルとしては、タダ乗りがほとんどを占めています。身近なトラブルである分、自身の身にも降りかかりやすいことなので、「自分はタダ乗りされるとか、そんな話関係ないから大丈夫」という考えはやめましょう。
甘い考えを持ったままでは、対策も重要視しなくなり、結局タダ乗りされてしまった時に無断で使われてしまった分の負担まで負わなくてはいけなくなります。