個人事業主の方は毎年必ず確定申告をしなくてはいけません。確定申告をする場合、白色申告か青色申告かを選ぶわけですが特別控除の関係から考えても青色申告の方がメリットが大きいのはご存じでしょう。
しかし青色申告はメリットが大きいのは確かですが、申告書の作成が白色申告よりも複雑になっています。青色申告の申告書をスムーズに作成したい場合には、1年間のお金の動きを把握できる帳簿をきちんと管理する事が大切なポイントになります。
さっと読める目次
青色申告で必要な帳簿の種類
青色申告を行ない特別控除を受けるには、帳簿の作成は欠かせないことですが帳簿と一概にいってもいくつかの種類に分けられます。大きく分けて「主要簿」と呼ばれるメインの帳簿、そしてその補助的な役割を担う帳簿を「補助簿」と呼びます。
主要簿
主要簿の種類は2つ、「仕訳帳」と「総勘定元帳」で複式簿記で記帳しなくてはいけない少々複雑な帳簿となっています。しかし、青色申告においてこの主要簿は最も重要な帳簿であり、記帳を厳かにしてはいけないものとなっていることを把握しておきましょう。
直接税務署へ提出するものではありませんが、義務として7年間保存しておかなくてはいけないものです。税務調査が入った場合、この帳簿を元にチェックをされます。
仕訳帳
仕訳帳は全ての取引を、取引の種類に関係なく日付順で記帳されている帳簿のこと指します。
総勘定元帳
総勘定元帳は、全ての取引を勘定科目ごとにまとめて記帳している帳簿です。
補助簿
補助簿には様々な種類があり、その事業の内容によっては必要のない帳簿もあることでしょう。目的としては主要簿の補助的な役割となる帳簿になります。主要簿と同様に7年間の保存義務はあります。
現金出納帳
事業を進めていくにも現金でのやり取りが多いでしょう。その現金のやり取りの記録を記帳したものを現金出納帳といいます。日付と発生した順番で記帳をしていきます。
預金出納帳
現金ではなく、預金でのお金のやり取りを記録したものです。
買掛帳
掛け取引で何かの在庫などを仕入れた場合、その取引を記録してある帳簿です。
売掛帳
買掛帳とは逆で、掛け取引で何かの商品などを売った場合の取引を記録してある帳簿です。
個人事業主の賢い帳簿管理法
青色申告において、必要な帳簿の種類は理解していただけたと思います。では、実際に確定申告に向けて帳簿管理をしていくわけですが、まず何から手をつけて良いのかわからない方も多いはずです。そういった方のために、賢い個人事業主の方が日々やっている帳簿管理方法をご紹介していきます。
帳簿の管理は日々行なう事
まず、帳簿管理をしていく上で大切なことといえば、日々の取引を細目に正確に帳簿へ記帳していくということです。どのくらいの頻度で記帳していけば良いのかは、その事業の取引の多さにもよるでしょう。1ヶ月単位の方もいれば、週単位の方もいます。
理想的なのは、取引があるごとに記帳していくのが良いです。もちろん、面倒だからまとめて記帳したいと考えるかもしれませんが、取引から時間が経過するだけ記帳忘れや入力ミスが起こりやすいです。帳簿を管理していく上で、正確な記帳は欠かせません。こういったことから帳簿管理は、取引があるごとに日々行なうことが大切といえます。
帳簿作成の基本的な流れ
ここでは帳簿作成の基本的な流れについてご紹介します。
現金出納帳と預金出納帳に記帳する
事業の取引で動いたお金の流れを把握するために、現金出納帳と預金出納帳にそれぞれ記帳していきます。1日の終わりにその日にあった取引を記帳するのが理想的です。現金でも預金でも領収書を元に記帳していきます。
その他の帳簿にも記帳する
現金出納帳と預金出納帳だけではなく、売上帳や仕入帳、振替伝票などにもデータを記帳していきましょう。重要なポイントはこまめに行なう事です。
取引の管理
事業の取引管理を行います。商品の仕入れ代金や販売代金、数量やどこに販売したのかを全て把握できるように管理していきます。
決算
全てのお金の流れを把握・計算し1年間にどれだけの利益が出たのか?経費はどのくらいかかったのか?赤字であれば損失はどのくらいであったかをだします。
領収書はきちんと管理する
帳簿を賢く管理していく上で、領収書の管理は大切なポイントです。細目に管理しておかなければ、いざ税務署の調査などが入った場合、大変なことになってしまいます。ですので、何かノートに貼ったり、個別の箱にまとめておくようにしましょう。この時に記帳済み、未記帳の分と分けて管理するとわかりやすいです。
クラウドソフトで帳簿管理を簡単にする
青色申告では帳簿の作成・管理が必須の事項となるわけですが1から全てを始める場合、どのように記帳すれば良いのか、またその記帳した帳簿をどのように管理していけば良いのかわからないという方も多いでしょう。しかし複雑だからといって青色申告をしないわけにもいかないのが現状です。
特別控除の65万控除を受けることができないのは、個人事業主にとっては死活問題ともいえることでしょう。このように、「帳簿管理さえ簡単にできれば青色申告なんて恐くないのに・・」そう考えている方のために、非常に役に立つクラウドソフトをご紹介します。
クラウド会計ソフトfreee (フリー)
クラウド会計ソフトfreee (フリー)を使えば、帳簿管理は驚くほど簡単になるでしょう。細目に行っていかなくてはいけない領収書からの記帳などもスマホで写真に撮るだけでデータを取り込むことができてしまいます。
領収書の管理はマメに行なわなければ、わけがわからなくなってしまいますし記帳済み、未記帳ときちんと分けておかなければ記帳ミスなどを引き起こしやすいです。freeeであれば領収書が発行された都度に撮影するだけですから、記帳の手間が大幅に少なくなる事でしょう。
現金の取引だけではなく、銀行口座やクレジットカードの利用履歴も自動取り込みしてくれるので、通帳やカード利用明細も必要ないのは本当に便利です。
誰でも青色申告書が作成できる
帳簿をきちんと作成し管理をしなくては、いざ確定申告をしようとしても青色申告書の作成がスムーズに進まない事でしょう。また、帳簿をいくらこまめに記帳しお金の流れを把握していても、始めてであったり慣れないうちの青色申告書の作成は、難しいと感じてしまうのは当然のことです。
こういった方でもfreeeを使えば、楽に青色申告書を作成することができてしまいます。作成の手順はソフト上に入力するだけですし、それも質問形式なので誰でも迷う事はありません。freeeを使う事によって、複雑で難しいと感じていた青色申告書の作成も「こんなに楽だったんだ」と驚かれる方も多いくらいです。
不明な点はサポートにお任せ
freeeではサポートの体制も万全なので、どなたでも安心して利用を開始する事ができます。「楽だし簡単なのはわかったけど、やはりまだ不安はある」なんていう方も、不明な点があればすぐにサポートに質問してしまえば良いんです。メールでも対応してくれますし、急を要する場合はチャットサポートなんてのもあります。
少し前ガラケー携帯からスマートフォンへの普及が急激に進んだ時、スマートフォンを知らない人の多くはガラケーからスマホへの移行に抵抗をもっていた方が多かったそうです。しかし、スマートフォンに変えてみるとその便利さからガラケーへと携帯を戻す人はほとんどいないです。それと同じ原理で、freeeを1度使ってしまうと、あまりの楽さに驚くことでしょう。
まとめ
個人事業主にとって特別控除を受ける事ができる青色申告は、確実にしておきたいところです。個人事業主であれば確定申告は毎年しなくてはいけないことなので、是非この機会に青色申告を学んでみてはいかがでしょうか?
学ぶといっても、freeeを使えば難しい知識もいらずに誰でも簡単に青色申告を行えるようになるでしょう。確定申告でとにかく楽をしたい、できることなら簡単に作業を終わらせたいと考えるのであれば、freeeの導入は必須となるかもしれません。