ライトコインという仮想通貨を知っているという人はどのくらいいるでしょうか。ビットコインの次に作られた仮想通貨とも言われており、アルトコインの代表でもあります
ビットコインの圧倒的な時価総額や認知度、そしてそれを追う仮想通貨2.0に含まれる仮想通貨などと比較して、ライトコイン自体はそこまで目立った仮想通貨ではないと言えます。しかし、そんなライトコインがビットコインを救うかもしれないということが言われているのです。
今回はライトコインについてその概要や特徴、そしてビットコインとの共通の問題や解決策を紹介していきます。
さっと読める目次
ライトコインとは
まずは、ライトコインの概要についてみていきましょう。ライトコインとはどのようなものなのでしょうか。
ビットコインクローン
ビットコインが仮想通貨の代表的な存在であり、それに対してその他の通貨をアルトコインと呼びます。そのアルトコインの代表とされているのがライトコインで、最初の仮想通貨であるビットコインの次に作られたと言われています。ビットコインと並んで当初から存在する仮想通貨ということですね。
仮想通貨は今でこそ2.0といって付加価値がついたバージョンアップしたものも開発されていますが、当初はやはり機能としては交換のみなので、ライトコインはビットコインクローンとも呼ばれています。新たにできた分野の市場では当たり前と言えば当たり前ですね。そこからだんだんと差別化を考える人が増えていき、市場規模として大きくなっていくという流れが一般的でしょうか。
銀を目指すのがライトコイン
ビットコインクローンと言われるライトコインですが、開発者もそれを認めています。ビットコインが金であるならば、ライトコインは銀を目指すとコメントしているのです。ビットコインと同じ機能を有しながら、ビットコインの普及に連れて挙がってきた問題を解決することが目的とされています。
具体的には、ビットコインよりも発行上限が多く設定されていることで希少性を低くし、使いやすくしていることがまず1点とされています。ビットコインの発行上限は2100万枚、ライトコインの発行上限は8400万枚です。そしてマイニングもビットコインはスーパーコンピュータが必要ですが、一般的なCPUで充分可能ということです。
と言っても新しい仮想通貨というわけではないので、現状ではマイニングで稼ぐのは難しいとされています。最後の点は処理のスピードで、ビットコインの5分の1程度のスピードで反映されるようです。
ライトコインとビットコインの問題
ライトコインの概要や特徴についてみてきましたが、次はライトコインとビットコインの両者が共通して抱える問題について挙げていきます。
スケーラビリティ
ライトコインとビットコインに共通して起こっている問題としては、スケーラビリティの問題が挙げられています。スケーラビリティとは拡張性という意味ですが、仮想通貨、特にビットコインでは喫緊の課題として挙げられるものです。ビットコインの普及が進んだことで取引量なども増えていますが、その処理が追いつかなくなるということが懸念されているのです。
既に最大処理能力ギリギリの取引量とされ、越えてしまうのは時間の問題とも言われています。単純に容量を大きくすれば良いのではないかと思う人も多いかと思いますが、そうなると保存する情報量も増えるので、それだけのキャパが確保されていなければなりません。非中央集権ということがビットコインの特徴ですが、それが失われる可能性もあるということですね。
対応が割れる
ビットコインのスケーラビリティの問題に関しては、開発者とユーザーといった単純な構図ではなく、マイニングと言ってシステムに関わりながら利益を出している人や取引所などの思惑も絡んでいます。最も有効性が高いとされたのがセグウィットという対策で、情報を圧縮することで容量を増やすというものでしたが、マイニングをする人の反対で実施できずにいます。
マイニングをする人からすれば利益の減少や喪失であり、ビットコインのシステムはマイニングをする人に支えられている面もあるので踏み切れないということです。一方で、ハードフォークと言って仕様変更が行われればビットコインは分裂することになるとされ、ビットコインの価値が急落する恐れがあります。これはユーザーや取引所にとって避けたいことですね。
実際に分裂が起きないように取引所が共同で声明を出しているという事態です。喫緊の課題とされている中で、なかなか対策が決まらず憂慮している人が多いとされています。
ライトコインの急騰には期待も
スケーラビリティの問題についてはおおまかに理解してもらえたでしょうか。そんな中で、解決策に関連してライトコインのレートが急上昇しました。どのような関連なのでしょうか。
セグウィットの先行実施
ライトコインのレートの上昇には、上述したセグウィットの期待が高まったことが理由として挙げられています。ライトコインに関してはそこまでスケーラビリティの問題が差し迫っているということはありませんが、ライトコインのセグウィット実施に対しての支持も70%は越えているようです。セグウィット実施が発表されるのも間近とみられています。
このような背景からライトコインのレートが上がったということですね。セグウィットが上手くいけばライトコインの使いやすさも見直され、さらに取引量やレートが上がることも予想されています。
ビットコインの問題も解決されるかも?
このライトコインでのセグウィットに対する大きな期待には、そのままビットコインにも使えるかもしれないという期待が含まれているようです。ビットコインの使い勝手の良いものを目指しているために格好の予行演習になると言われていますね。もしライトコインで上手くいけば、ビットコインでもセグウィットが導入されやすくなると予想されています。
ライトコインはやはりビットコインとの共存を目指しているので、開発者も上手くいくことを願っているというコメントを出しています。ビットコインやライトコインに関わる人たちだけでなく、仮想通貨に関わる人のほとんどが注目しているということですね。
ライトコインが購入できる取引所
ライトコインは、国内の仮想通過取引所のbiflyer、コインチェック、bitbankで購入が可能です
ライトコインの将来性
では最後に、ライトコインの今後についてみていきましょう。今後の展望として挙げられているものを紹介していきます。
差別化は難しい
ライトコインに関しては、ビットコインクローンと述べましたがそこまで差別化を図れる特徴というものがありません。つまり、差別化で売り出していくことは難しいということですね。
ビットコインがしっかりと存在し、似た機能で使いやすいという点がやはり重要となるようです。あくまで共存ということですね。
セグウィットが上手くいくかどうか
ライトコインの今後についても、セグウィットが上手くいくかどうかというところに注目が集まっています。上述したように共存していくためですね。セグウィットが上手くいけばさらなるレートの上昇も見込めるとされています。
特徴がないと述べましたが、それでも時価総額ではトップ5に入ることも多いので、これからもしっかり残っていく仮想通貨とも言われています。やはり使い勝手というところがポイントになるようです。
まとめ
今回はライトコインについてその概要や特徴、そしてビットコインとの共通の問題や解決策を紹介してきましたがいかがでしたか?セグウィットの行く末次第で、ライトコインやビットコインが今後どのようになっていくのかも決まると言われています。まだまだ市場は拡大していくとされているので、情報をしっかり集めて対応していきたいものですね。投資をこれから考えている人では、やはり分散投資が基本になるのかもしれません。