みなさんはツケ払いを経験したことがありますか?ツケというとどのようなイメージが一般的なのでしょうか。ニュアンスの違いはあっても、支払いを後にするということは一致していそうです。最近そのツケ払いに関して話題になっているものに、zozotownのツケ払いサービスがあることをご存知の方もいると思います。支払いに関して猶予ができることで買い物がしやすくなるということが注目を集めていましたが、支払いに猶予ができたことで弊害も起こっているようです。ツケ払いサービスに関していったいどのようなことが問題になっているのでしょうか。今回はzozotownのツケ払いについてそのサービスの概要やメリットとデメリット、そして問題点などを紹介していきます。
さっと読める目次
zozotownのツケ払いに批判が集まっている
zozotownのツケ払いサービスについて、当初は画期的という声など良い面が取り上げられていたようですが、今では批判の声も多くなっています。100%良いというものも少ないので、良い面と悪い面があるのが当たり前とも言えますが、だんだんと問題が浮き彫りになってきたということのようです。
ツケ払いサービスとは
Zozotownのコマーシャルも放送されるようになってからは、ツケ払いサービスの認知も上がってきているようです。吉岡里帆さんが出演していることでも話題になりましたね。ツケ払いができるということで、支払いまでの猶予があることなどが注目されました。
居酒屋などで常連さんが勘定付けといてと言うようなシーンが浮かぶというのは世代が少し上でしょうか。付けとはもともと後でまとめて払うという意味のようです。ツケが回ってくるという言葉もありますね。
後回しにしていたものが一気にくることで、一回一回は小さくてもとても大きなものになってくるので苦労するという意味で使われることが多いでしょうか。クレジットカードでは分割などもありますが、そもそも支払いを後回しにするということで注目を集めているということです。
消費者金融と変わらない?
支払いを後回しにして商品が先に届くということは、zozotownからすればリスクをとることになります。支払いが滞ることは充分考えられますね。もちろんそれに対する条件付けはきちんとされており、損害を出すような仕組みにはなっていません。
手数料をとることで支払いを後回しにしているということで、ローンを組むのと変わらないという指摘もあります。形としては金融業に似ているとも言われており、消費者金融と変わらないのではないかという指摘があるということです。
zozotownのツケ払いとは
ツケ払いサービスに批判が増えてきていることをみてきましたが、次はツケ払いサービスの中身についてみていきましょう。ツケ払いのサービスはどのようなものなのでしょうか。
支払いは2ヶ月後でOK!
zozotownのツケ払いサービスでは、商品の注文時にツケ払いを選択すれば支払いが最長で2ヶ月後まで猶予されます。注文が完了すると商品が届き、さらに1~2週間ほどして請求書が届くようです。請求書にも記載されていますが、期限は注文時から2ヶ月となっています。
請求書が届いてから2ヶ月ではないことに注意しましょう。メリットのところでも述べますが、商品を確認してから支払いができるという点は消費者にとっては良いですね。経営者の視点としては、支払いの滞りのリスクや返品など、どこまで考えられているのかという声が挙がっています。
もちろん条件付き
ツケ払いサービスは何の制限もなくできるということではなく、もちろんいくつかの条件があります。まず挙げられるものとしては、さすがに一定の審査は行われます。ただし、注文時にそこまで細かい情報提供はしないようなので、ごくごく簡単なものなのではないかと言われています。
また、ツケ払いでいくらでも買えるということではなく、上限は5万4千円と決められています。これは税込み価格です。また、ツケ払いサービスを選択すると手数料がかかり、手数料は324円となっています。
zozotownの場合はクレジットやpaypal以外での支払いには一律でこの額の手数料がかかるので、クレジットなどを使わない人にとっては変わらないのかもしれません。クレジットを使っている人にとっては手数料としては高い額ですね。
zozotownのツケ払いのメリット・デメリット
では次は、ツケ払いのメリットやデメリットについてみていきましょう。メリットとデメリット双方について主なものを挙げていきます。
ツケ払いのメリット
ツケ払いのメリットとしてまず挙げられるのは、上述したように現物をみてから支払いを決定できるということです。もし想像と違った場合など気に入らなければ返品することができます。消費者にとってはとても大きなメリットと言えますね。
また、クレジットカードを使いたくないという人ですぐに動かせるお金がない場合にも便利です。まだまだ日本では現金が主流と言われているので、クレジットカードに抵抗感があるという人も多いとされています。当初はこれらの点が押されていたようですが、クレジットカードを使いたくない人だけでなく、クレジットカードが作れない人にもメリットとしてはたらくようです。
特に未成年の場合にはお金を貯めてから購入という流れではなく、貯めている途中もしくは貯める前に購入できるということがメリットのようです。今までであれば貯めるまで変えなかったものが、貯める前に変えてしまうようになったということですね。
ツケ払いのデメリット
ツケ払いのデメリットとして挙げられているのは、メリットの裏返しになりますが、未成年でも購入できてしまうということです。2ヶ月後までにバイトを頑張って支払うという形で購入を決めるケースも多いとされています。支払い能力が保証されているわけではないので、期日までに支払いがされないというケースも多いようです。
また、支払いが後ということで必要のないものまで買ってしまうなど現金で払う感覚がないためのデメリットもあります。これはクレジットカードでも同様ですね。
zozotownのツケ払いの問題点
では最後に、zozotownのツケ払いの問題点についてみていきましょう。指摘されている問題点について主なものを挙げていきます。
ターゲットが倫理的に良くない
そもそも、ツケ払いのサービスがメリットのところで述べた点ではなく支払い能力の低い人をターゲットにしているのではないかという点が挙げられています。未成年者でも頑張ればなんとかなる程度の上限を設定し、もし遅れた場合でも親に借りるなどの方法がとりやすいこと、親もまだ払える額ということで回収に困らないと踏んでいるのではないかということです。
親に頼れない場合でも友人などに借りてなんとかできる額でもありますし、消費者金融で借りる額としても抵抗を感じにくいと指摘されているのです。
法律はグレー?
また、消費者金融と変わらないという指摘があると上述しましたが、金商法上で問題はないのかという点も指摘されています。ローンと変わらないという指摘があるとも述べましたね。解釈にもよるので、今後規制が入るのかもしれません。
未成年の問題に対しては親の同意を確認するなどの対処を検討しているようですが、それだけで防げるのかといったことも含め規制が必要との声もあります。
まとめ
今回はzozotownのツケ払いについてそのサービスの概要やメリットとデメリット、そして問題点などを紹介してきましたがいかがでしたか?ツケ払いのメリットや問題点について、メリットを活かしている人ももちろんいるかと思いますが、問題点が目立ちすぎてしまっているということでもありますね。今後どのようになっていくのかわかりませんが、ツケ払いに限らず、自身の支払い能力など金融リテラシーの向上や教育が必要とも言われています。