ビジネスでも使える初心者向けの万年筆に注目が集まっています。ここ数年の文房具ブームの中、万年筆にも注目が集まっています。廉価な万年筆はもちろんですが、ビジネスマナーとしての筆記用具にも注目していきましょう。
ビジネスシーンでも活躍!万年筆の選び方
ビジネスシーンで大活躍出来る万年筆の選び方を、万年筆の種類やビジネスの場面、職種に応じて考えていきましょう。
学童用やポップな印象の万年筆
ヨーロッパでは小学生の頃から万年筆を使うのが普通です。そのため、学童用にカラフルでポップな色合いの万年筆が使われています。もちろん大人が使っても問題ありません。学童用ではありませんが、カラフルな色合いで人気の万年筆も多いんですよ。
【代表的な万年筆】
- Pelikan「ペリカーノ・ジュニア」
- PILOT「kakuno(カクノ)」
- セーラー万年筆 「ポップキャンディ」
- LAMY「Safari」
一般的な「万年筆」のイメージの万年筆
一般的な万年筆のイメージは「黒い軸」「金色のクリップ」だと思いますが、「仏壇カラー」と言われる黒と金の万年筆は、真面目で実直な印象を与えることが出来ます。値段も5000円くらいからで、十分に手の届く金額で買うことが出来ます。
ペン先の素材によって書き心地が変わる
万年筆のペン先(ニブ)の素材は鉄、特殊合金、金(14K、18K、21K)などさまざまなものがあります。大きく分けて、鉄が素材の「鉄ペン」と金を使った「金ペン」に分けられます。
一般的には、鉄ペンの方が書いたときに固めの書き味なので、きっちりと書くことが出来ます。金ペンは書いたときの書き味が柔らかいものが多く、万年筆で書いているという満足感を味わうことが出来るものが多いです。
商談や契約などが多く、クライアントとの打ち合わせも多い人
商談や打ち合わせ、契約などが多いと言う人は、クライアントからかなり観察されていると考えると良いでしょう。そのため、国産メーカーの10000円前後の万年筆を選ぶとよいでしょう。色は「黒・金」が無難ですが、ちょっとおしゃれな色を敢えて使うのもよいですよ。
電話メモやアイデア出しの多い人
スピード重視の電話メモや、とにかくたくさん書いてアイデアをまとめる、という作業の大人は、金ペンよりは鉄ペンの方が良いでしょう。金ペンは柔らかい書き味で満足度は高いのですが、とにかく早く書く!ガンガン書きたい!という人には、固めの書き味の鉄ペンの方がしっくりくるはずですよ。
厳選!「大人の」万年筆3選
ビジネスでも使える「大人の雰囲気」を醸し出してくれる万年筆を3つ厳選してみました。初めて万年筆を買いたいが、買うならビジネスでもちゃんと使いたい!と言う人にピッタリですよ。
PILOT「CUSTOM74」
参考価格:10000円
国産三大メーカーの一つ、PILOTのCUSTOM74は、初心者向けでありながら、高級万年筆ユーザーも納得の書き心地。コストパフォーマンスに優れ、長く使える一本です。
基本のカラーは黒軸に金色のクリップですが、全4種類のカラーバリエーションがあります。派手すぎないのでビジネスシーンにもピッタリ。また、人気の高いモデルということもあって、毎年のように限定カラーが発売されるので注目したいところです。
ニブの種類も細字・中字・太字を始め、さまざまな太さや書き心地のものがあるので、実際に店舗で試し書きをしてみることをおすすめします。所有欲も満たすことが出来、書きやすさも抜群の一本です。
プラチナ万年筆「#3776 センチュリー」
参考価格:10000円
PILOT「CUSTOM74」と並んで人気の高いプラチナ万年筆の「#3776センチュリー」。富士山の標高である「3776」を冠したモデルで国産をアピール。黒・金の定番色「ブラックインブラック」だけではなく、黒・銀の「ブラック」、ワインレッドの「ブルゴーニュ」、深みのある青が特徴の「シャルトルブルー」など、美しいカラーバリエーションが特徴。全色揃えてしまう人もいるほどです。
書き心地はPILOTよりもやや固めでかっちりとした印象。ニブが大きめなので、見た目も非常にかっこいいですよ。
セーラー万年筆「プロムナード」
参考価格:10000円
セーラー万年筆が万を持して2013年に発売を開始した「プロムナード」!PILOTのCUSTOM74、プラチナのセンチュリーと同じ価格帯の商品です。「かっこいい大人になりたい人の一本」というキャッチフレーズがついた、最初の万年筆としては非常に良質な一本です。
どれも「金ペン」なので、書き心地もよく長く使える
上で挙げた3本はどれもニブに14Kを使用した「金ペン」です。紙に当たった感触が柔らかく、気持ちよく書ける上に、所有欲もしっかり満たしてくれる一本です。ビジネスシーンでもシックで真面目なイメージを醸し出せること間違い無し!使えば使うほど手になじみ、何年にも渡って長く使うことが出来ますよ。
ビジネスマナーとしての万年筆
日本では注目されていませんが、欧米ではビジネスマンの当然のマナーとして高級筆記具を持つことが求められています。特に万年筆は商談の席や契約書にサインするときなどに使われる筆記用具です。ビジネスでも使うことの出来る筆記用具としての万年筆を見ていきましょう。
ビジネスでのステータス・シンボルとして
ビジネスの上でスーツやネクタイ、靴などの服装から、カバンや手帳などが「出来るビジネスマン」としてのステータス・シンボルになっています。日本ではボールペンが筆記具の主流であること、日本では安価なボールペンでも高級なボールペンに劣らない書き味であること、万年筆のメンテナンスの面倒さなどの理由により、ビジネスでの筆記具というのが軽視される傾向にあります。ですがそれは「世界の常識」では無いということを知っておきたいところです。
さりげなく「出来る大人」を演出出来る
国際的な首脳会談や商談など、重要な席での契約書等へのサインは必ず万年筆で行われます。ビジネスの世界でも、重要な商談の席に100円ボールペンで臨んだ場合と高級万年筆で望んだ場合とでは、取引先の印象も大きく変わるでしょう。
電話口や会議中など、スピードの必要なときにこそ万年筆
万年筆の最大のメリットは「筆圧をかけずに筆記が出来る」という点にあります。ボールペンは紙にペン先を押し付けて圧力をかけることにより、ペン先のボールを回転させるというメカニズムですが、万年筆は力をかけなくてもインクが出てくるのです。そのため、長期間の筆記でも疲れず、スピーディに筆記が出来るのです。
見た目と実益を兼ね備えた筆記具
万年筆は見た目だけでなく、軽さや書きやすさなどと言った実益を兼ね備えた筆記具なのです。ビジネスにおいてもあなたを助けてくれること間違い無しです。
万年筆の仕組みと特徴は?
万年筆は筆圧をかけずに書くことが可能です。どのような仕組みでそのような筆記が可能なのでしょうか?また、万年筆の特徴を知っておきましょう。
力をかけなくても書くことが出来る理由
万年筆のペン先は金属です。そのため、書き心地が悪く、紙に引っかかるのではないかと思われがちです。実は万年筆は「毛細管現象(細いすき間を液体が伝っていく物理現象)」という現象を利用してペン先からインクがでてくるので、常にペン先からはインクが出ている状態になります。そのため、インクが潤滑油の役割を果たし、力を入れなくても非常になめらかな感触で書くことが出来るのです。
万年筆は持ち主の趣味を反映する
万年筆に限らず、ビジネスにおける持ち物はその人の趣味や人柄を反映する、と言われます。ピシッとシワの無いスーツであればきっちりした性格なのだとわかりますし、古くてもよく手入れされたシステム手帳を持っていれば、ていねいで物持ちがよく、面倒なことを厭わない人だと言うことがわかります。
筆記用具も同じです。万年筆はデザインも多種多様。持ち主の趣味を反映するので、ビジネスの中で自分という人間の人となりを非常によく表してくれるのです。
より上手な字がかける
万年筆はトメ、ハネ、ハライと言った字画が非常にきれいにでるのが特徴。そのため、より上手な字が書けるのです。また、万年筆の種類によってはこのような字を書くことも可能です!
満足の行く「最初の一本」を探してみましょう
万年筆は想像よりも手に取りやすく、ボールペンより書きやすいと言う人もいるほど。慣れてしまえばこれほど書き心地がよく、愛着のわく筆記用具は無いかもしれません。ぜひ店頭でさまざまなペンを試して、自分が満足行くような「最初の一本」を探してみませんか?