中小企業にとって、資金繰りをうまく調整して常にキャッシュが回るような仕組みを持っておくことが必要ですが、売り上げが伸びていくと、どうしても売掛金の回収が遅い得意先があったりして売り上げは増えているのに資金繰りがどんどん苦しくなってくるということがあります。
そんな時に、活用したいのが、「ファクタリング」というサービスです。簡単に説明するとファクタリングは売掛金を現金化できる仕組みなのです。
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資金繰りにファクタリング
ファクタリングは、「最短即日で売掛金を現金化できる方法」です。銀行や信用金庫などの金融会社で融資を受けられなかった場合に、残された最後の手段としても活用することができる資金調達法でもあります。
具体的には、「会社が資産として保有をしている売掛金をファクタリング会社が買い取ってくれることによって、売掛金の支払期日よりも前に資金を手にすることが可能な仕組み。」ということになります。
元々このファクタリングというものは、基本的に自社・売掛先・ファクタリングを行っている会社、の3つの会社の間でそれぞれ同意のもとで実施されてきました。ですが、保有している債権を売り払ってしまうという行為自体が、売掛先からしてみると資金繰りに非常に苦労をしていて、経営の状態が思わしくないのではないか、といったマイナスな印象を感じてしまうのです。
これまでも、海外でしたら一般的なビジネスのスキームという形で当たり前のように使われているのですが、日本国内では、会社間の取引が終わってしまうというような可能性も秘めておりますので、ファクタリングはそれほど広く展開されてこなかったという状況なのです。
売掛先へ通知をすることなくファクタリング
前述のファクタリングのデメリットをクリアした金融商品が最近急成長しています。最新のファクタリングは、売掛先へ通知をすることなく契約が執り行われる2社の間だけで行われますので、第3者から見た場合は通常の融資とかわりません。
この最新のファクタリングを利用すると、売掛先に対して債権を売却したことを知られること無く、資金を調達することが可能になりますので、中小企業にとっては無くてはならない存在となっているのです。
ファクタリングを利用する際には、手数料が必要になりますが、対応の早さ(即日可能)や審査に通りやすい仕組みですので、銀行からの融資を受けにくい中小企業が資金を調達するための方法として大変優れているのです。
資金繰りでファクタリングを選ぶメリット
会社を上手く経営していく上で絶対に必要なものが資金繰りです。この資金繰りの強力な手助けをしてくれるサービスが、売掛金を現金に換えてくれるファクタリングなのです。このサービスを利用することで下記のような利点があると言われています。
売掛金をスピーディーに現金化
基本的に、売掛先の会社から実際に現金の支払いが実行されるまでには、その支払期日まで待たないといけません。その期日は30日だったり、または180日だったりします。その期間というのはその売掛金は現金として扱うことが出来ませんのでキャッシュフローが行き詰まってしまう可能性があるのですが、それを回避するためのサービスとして利用されるのがファクタリングというものなのです。
ファクタリングは融資ではない
銀行、または信用金庫などからの融資というのは、お金を借り入れる行為(借金)となります。勿論、お金を借り入れることでキャッシュフローは改善されますが、あまりたくさんの借り入れをしてしまいますと、その金額に応じて利息を支払う必要が出てきます。ですので、長い目で見てみた場合にその利息によって資金繰りが苦しくなってしまう可能性も出てくるのです。ですが、ファクタリングの場合でしたら、自社で保有をしている売掛金を買い取ってもらうことになりますので、それを資金繰りに回しても借り入れとはならない、ということになるわけなのです(詳細については会計士、または税理士の方に要相談)。
売掛先の会社が倒産してもリスクはない
景気の面で常に不安に苛まれている現在では、売掛金が100%の確率で現金化出来るのかどうかというと、それは誰にも分からないというのが正直なところだと言えます。ですが、ファクタリングを利用すれば、売掛先の会社が倒産したとしても、譲渡金を返す義務は無いですので、そういった部分でもファクタリングを活用すべき大きな利点と言えるかと思います。
メリットがあれば必ずデメリットもあるのですが、それは下記のような内容となっています。
手数料と掛目が必要
ファクタリングのサービスを受ける場合というのは必ず手数料、そして買い取りの際の掛目が必要となってきます。売掛金を支払い期日よりも前に現金に換えるため、最終的に受け取ることが出来る額面としては少なくなってしまうのです。
相手先の会社に承諾が必要なケースもある
自社・売掛先の会社・ファクタリングを行っている会社、その3社の間で取引が行われるケースでは、売掛先の会社から承諾をしてもらう必要が出てきますので、その際は多少時間がかかってしまう可能性もあります。
ファクタリングの無料診断について
ファクタリングという売掛金を即日で現金化することができる非常に便利な金融サービスというのは、銀行・信用金庫等といった金融会社とはその審査の方法が全然違ってきますので、ある一定額以上の売掛金があればとてもスピーディーに資金繰りを何とかすることが出来るのです。
それに、会社の信用情報を保管している銀行のデータベースにも、融資を行ったというような履歴が残ることはありませんし、勿論決算書、又は信用面においても何ら問題点となる部分はありません。そもそも、融資を下ろしてもらうような行為ではありませんので負債として計上されることもないのです。
基本的に、自社で保有をしている売掛金を売買する行為ですので、物を売ったり買ったりするのと同じであると捉えて頂ければ結構かと思います。ですので、今後金融機関で行われる可能性がある融資の審査にも全く影響はないのです。
逆に、ファクタリングを活用することで現金が手元に出来ることになりますので、キャッシュフロー的には改善されることになります。ですので、銀行からすると健全な運営を行っているように見えますし、新たに融資を受けることにも繋がる可能性もあります。
もしも、今の時点では融資を受けることができないような状況であったとしても、毎月のようにファクタリングを活用すれば、毎月すぐに資金を調達することができるようなスキームができます。
ファクタリング業者探しの注意点
今では、インターネットを使ってファクタリングという言葉を検索してみるとたくさんファクタリングを行っている会社を見つけることが出来ます。
ただし、検索結果の上の方に出てくる会社は優良な会社であると言い切ることは出来ません。
というのも、検索の上位にくるようにするには広告費を多く支払えば良いわけですし、専用のホームページの見た目は違えど、実は中身は同一というような会社もたくさん存在しているのです。
そして、リマケと呼ばれているような広告を利用している会社のホームページというのは一回でもクリックをするとインターネット上の至る所の広告欄にその会社が表示されることになります。
どのサイトを見ても、その会社の広告が表示されることになりますので、このファクタリングの会社は人気があるのかと誤った認識が生まれる可能性もあります。
よく目にするようないかにも広告費をたくさん使っていますというような会社のみが優良であるのかどうかというと、一概にもそうは言い切れませんが、一切広告をうっていないような会社の方が余計な経費はかかっていないので条件面で有利になる場合もあるということは覚えておいて頂きたいところです。