このページでは、ビットコインの次に注目されているイーサリアムについて、その概要や特徴・今後の展開予想などをお話したいと思います。
さっと読める目次
イーサリアムとは
まずはじめは、イーサリアムがどのようなものなのかについてみていきましょう。イーサリアムの概要について挙げていきます。
プラットフォームの総称
冒頭で仮想通貨の種類としてビットコインやイーサリアムがあると述べましたが、実はイーサリアムという名称は仮想通貨の名称ではありません。イーサリアムプロジェクトという組織があり、世の中にない仕組みを新しい試みとして計画し、その実現のために必要な技術をもったアプリケーションやソフトウェアを開発・提供しています。そのプラットフォームの総称がイーサリアムということです。
総称で呼ばれているうちに仮想通貨もイーサリアムと呼ばれるようになったということですね。現在ではイーサリアムで浸透している面もあり、普及に伴ってイーサリアムが名称だと思っている人が多いようです。実際にイーサリアムで使われている仮想通貨はイーサー(ether)と言います。ETHと表記されることもあるようです。
時価総額はビットコインに次いで2位
イーサーが仮想通貨の名称だと述べましたが、イーサリアムの方がわかりやすいと思うので今回はイーサリアムで統一していきます。そのイーサリアムは時価総額がビットコインに次いで2位となっており、認知度としてもビットコインの次にくるようです。まだまだ市場が拡大している途上ですが、1位のビットコインと2位のイーサリアムは抜けているようです。
1位のビットコインは最初の仮想通貨ということや普及も進んでいるということもあってダントツでトップです。そしてその下にイーサリアムがつけており、これまた3位ともかなり離れているという状況とされています。3~5位の顔ぶれに比較的新しい仮想通貨が食い込んできているなど、まだまだ市場の拡大とともに変わっていきそうです。
仮想通貨2.0とは
イーサリアムは仮想通貨2.0と言われています。この仮想通貨2.0とは文字の表すようにバージョンと理解することができますが、どのような点が違うのでしょうか。
仮想通貨1.0は交換のみ
仮想通貨1.0とは初期の仮想通貨を指して使われ、基本的に通貨としての価値があって交換するということのみとされています。ビットコインをはじめとしてモナーコインなどが仮想通貨1.0と呼ばれていますね。仮想通貨1.0や仮想通貨2.0はまだ比較的新しい分類とされています。
現在でも仮想通貨=ビットコインというイメージの人が多いかと思いますが、当初はさらにビットコインのイメージが先行していました。ビットコイン以外の仮想通貨はアルトコインと呼ばれていたので、現在でもその呼び方をしている人もいます。このような用語も知っておくと仮想通貨の理解もしやすいでしょう。
仮想通貨2.0は付加価値が
仮想通貨1.0が基本的に通貨としての機能しかないことに対して、仮想通貨2.0では通貨としての交換以外にも機能が付けられているとされています。通貨機能に付加価値が付けられたもので、当初の仮想通貨をさらに発展させたものと言われているのです。上述したようにバージョンアップして2.0という表記がされているということですね。
ちなみにビットコイン2.0という表記をみたことがある人もいると思いますが、これはビットコインのバージョンアップしたものを指しているわけではありません。ビットコイン2.0が指すのは、ビットコインの技術の1つであるブロックチェーンの発展したものです。ブロックチェーン2.0と表記されていることもあり、こちらの方が正確ということですね。
他に仮想通貨2.0という表記や暗号通貨2.0という表記もされます。次世代型仮想通貨や次世代型暗号通貨と表記されていることもあるようです。
イーサリアムのスマートコントラクト
イーサリアムや仮想通貨のバージョンについてみてきましたが、イーサリアムは仮想通貨2.0に含まれるということでした。ではイーサリアムの付加価値とはどのようなものなのでしょうか。
契約の保存
仮想通貨2.0の説明がされる場合に最もよく挙がるのがイーサリアムのスマートコントラクトです。イーサリアムの付加価値がスマートコントラクト、つまり賢い契約と言われているのは聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。ブロックチェーンの技術がもとになっているのは同じですが、従来は取引が記録されるだけでした。
すべての取引が暗号化されて保存されることで安全性が担保されているということでしたね。この取引の記録に契約の内容までプラスして記録されるというのがイーサリアムの特徴です。相手や日時、条件など契約の内容がブロックチェーンの技術によってネットワークで共有されるということです。
そして、ブロックチェーンの技術である改ざんや偽造などができないということで注目を集めているということですね。
信用情報保存の主流に?
この契約内容の保存ができるということで、契約の内容を含めて経緯や相手方の情報、権利の獲得・売却・譲渡など信用情報の保存ができることが注目のポイントとなっています。信用情報の保存ができるということは、書面などでの保存も必要ないということですね。上述したようにデータの偽造や改ざんなどもできないので、取引が成立した段階で信用情報もしっかりと保存されるという点が魅力的なようです。
これからはイーサリアムを使った信用情報の保存が主流になっていくのではないかとも言われています。また、イーサリアムに限らず仮想通貨2.0の付加価値がさらに発展していくことも予想されているということです。
イーサリアムのガスとは
最後は、イーサリアムのガスについてみていきましょう。イーサリアム関連でガスという言葉を目にしたり聞いたりする機会も多いのではないでしょうか。
手数料のこと
イーサリアムのガスとは手数料のことを指しています。上述したスマートコントラクトを利用するための手数料ということが言えますね。ビットコインなどでも手数料は存在しますが、法定通貨を扱うときの手数料に比べれば安く、しかもスピードが早いと言われています。
この場合のスピードとは日本国内での送金をイメージするとわかりにくいですが、ヨーロッパのような陸続きの地域の国外取引と認識すると良いでしょう。
処理が優先される
手数料は安いと述べましたが、多く払うことで処理が優先されるという特徴もあります。これはイーサリアムもビットコインも同様です。ビットコインでは送金が早いことがウリでしたが、現在では普及が進んだこともあってスピードの早い処理を望む場合の手数料も上がっているようです。
それによってビットコイン以外の仮想通貨にも注目が集まっているということですが、イーサリアムもいずれは手数料が上がっていくのかもしれません。
まとめ
今回はイーサリアムについて、その概要や特徴などを紹介してきましたがいかがでしたか?仮想通貨への投資が注目を集める中で、ビットコインに次いで時価総額が伸びているのがイーサリアムということでした。スマートコントラクトの普及によっては今後さらに伸びていくことが期待されていますので、早めに保有しておくことが良いかもしれませんね。