健康で美しい肌を保つ秘訣として、しばしばターンオーバーという言葉を耳にします。
肌の新陳代謝、生まれ変わりの現象であるターンオーバーは、人であればだれでも自然に起こるものです。
しかし様々な要因によって、このターンオーバーが乱れてしまうことも。
美肌の大敵であるターンオーバーの乱れ、今回は肌のターンオーバーについてや、ターンオーバーが乱れてしまう4つの原因を詳しく解説していきたいと思います。
さっと読める目次
肌のターンオーバーとは
美容関連のサイトなどではよく目にする、このターンオーバーという単語。
実際のところ詳しくはなんのことなのか知らない、わからない人も多いのではないでしょうか。
まずはこのターンオーバーとはなんなのか、ということを説明いたします。
肌の新陳代謝
肌のターンオーバーとは、簡単に言うと肌の新陳代謝です。
肌というのは一枚の皮膚で構成されているのではなく、表皮、真皮、皮下組織の3つから成ります。
さらに表皮は、内側から基底層、有棘層、顆粒層、角質層の4層構造になっており、ターンオーバーとはこの表皮の交換サイクルのことを指します。
ターンオーバーの仕組み
表皮には、毎日新しい細胞が誕生しています。
まず基底層で新しい細胞が生まれ、それが代謝活動をしながらどんどん外側に押し出されていきます。
やがて角化細胞となると、新しくできた細胞に押し上げられる形で表面に上がっていき、最後は垢として剥がれ落ちていくのです。
新しい細胞ができると古い細胞は体外へと押し出され、また新しい細胞ができると…という一連のサイクル。
ターンオーバーはこういった仕組みで成り立っているわけです。
肌のターンオーバーが乱れる原因
ターンオーバーが乱れてしまう原因は、数多くあります。
特徴的な4つのターンオーバーが乱れる原因をご説明いたします。
年齢・加齢が原因
年齢によるターンオーバーの乱れ
年を取ると、身体の新陳代謝が衰えていくというのは有名な話かと思います。
傷の治りが遅くなるというのも、新陳代謝が衰えてきたことが原因で起こります。
そしてターンオーバーも肌の代謝活動ですから、加齢によって新陳代謝が衰えていくと周期が遅くなっていきます。
28日前後が理想とされているターンオーバーですが、40代の人だと50日前後かかってしまう人も多いです。
肌のターンオーバーの周期が遅くなると
ターンオーバーが遅いということは、古い角質がいつまでも肌に残ってしまっている状態が続くということです。
本来剥がれ落ちるべきである古い角質が溜まることで、肌がくすんだりごわついたりしてしまいます。
最近化粧ノリが悪い、肌が硬い、くすみが出てきたという人は、ターンオーバーの周期が遅くなっているからかもしれません。
生活習慣の乱れが原因
若者に多いターンオーバーの乱れとなる原因で最も多いものが、この生活習慣の乱れになります。
睡眠不足、食事の偏りなどが主に挙げられるでしょう。
睡眠不足
ターンオーバーは、主に成長ホルモンが分泌される夜、寝ている時に行われます。
睡眠時間が短ければその分、成長ホルモンの分泌もターンオーバーをする時間も減るので、結果としてターンオーバーの乱れを引き起こすことになります。
食事の偏り
食事が偏ると、必然的に身体へ十分に栄養が行き渡らない状態となります。
肌細胞に栄養が行き渡らない状態が続くと、ターンオーバーも滞ってしまいがちに。
皮膚を修復したり、肌のターンオーバーを促進させる効果のあるビタミンAや、皮膚や粘膜の発育を促進する効果のあるビタミンBなどの栄養を中心に、しっかりとバランスのとれた食事をするように心がけましょう。
ストレスが原因
ストレスもまた、ターンオーバーの周期を乱す大きな要因です。
ストレスを感じるとターンオーバーと深いかかわりのある自律神経が乱れ、周期を狂わせてしまいます。
またストレスを感じると、血行が悪くなるといった現象も起こりやすいです。
血行が悪くなると必然的に新陳代謝も滞ってしまうため、これまたターンオーバーに悪影響になります。
他の原因へ派生しがちなストレス
ストレスがターンオーバーの周期を乱すのは、直接的な原因だけではありません。
ストレスが原因で眠れなくなってしまったり、暴飲暴食をしてしまうなど、他のターンオーバーの周期を乱す原因へと繋がってしまうことが多いのです。
スキンケアのしすぎ
意外と多いのが、スキンケアをし過ぎて逆にターンオーバーを乱してしまっているというものです。
肌がくすむからといって洗顔やピーリングをし過ぎたり、過度にスキンケアや角質ケアをすることでも、ターンオーバーは乱れてしまいます。
洗顔やピーリングのし過ぎ
この二つが引き起こすのは、ターンオーバーを周期を早めてしまう現象です。
なんとなく周期が早まる分には良さそうに感じるかもしれませんが、その認識は大きな間違い。
未熟なまま表面に押し上げられた細胞は、非常にごわごわとした状態です。
ターンオーバーが遅すぎても同様の現象がおこりますが、早すぎるターンオーバーもまた肌のごわつきやくすみに繋がります。
悪循環に繋がりやすい理由
ごわつきやくすみが肌に出ていると、人はついピーリングや洗顔、スキンケアなどが足りないのだと勘違いをし、より一生懸命ケアをしがちになります。
そうしてまた肌に刺激が与えられ、ターンオーバーが早まり…という悪循環に繋がっていくのです。
肌に良かれと思ってやっていたことが、逆にダメージとなってしまうわけですね。
この判断を独自ですることはなかなか難しいので、肌の状態が改善しないという場合は一度美容クリニックなどを訪れてみてもいいかもしれません。
肌のターンオーバーを正常に戻す方法
例え一度ターンオーバーが乱れてしまったとしても、きちんと対策をすればそれを正常な状態へ戻していくことは可能です。
肌のターンオーバーを正常に戻すための対策をご紹介します。
生活習慣の見直し
きちんと睡眠をとり、バランスの良い食生活をする。
ターンオーバーを正常に戻すには、この二点がとても重要です。
簡単そうに聞こえるかもしれませんが、なかなか実践できている人は少ないのではないでしょうか。
まず睡眠、最低でもターンオーバーが正常に行われる時間の目安である6時間以上はとるようにしましょう。
食事に関してはバランスや栄養はもちろんですが、摂る時間にも注意したいところです。
寝る間際の食事は控え、ベッドに入る2~3時間前には食事を終えておくように心がけてください。
これは睡眠中にターンオーバーのために使われるエネルギーを、ご飯の消化にとられないようにするためです。
同様の理由で、寝る前のアルコール摂取も控えた方がいいでしょう。
スキンケアの見直し
あなたは毎日きちんとクレンジングをし、洗顔をし、ケアをしてから眠っていますか?
疲れているからと言ってメイクを落とさずに寝たり、メイクだけは落としたけど洗顔をせずにそのまま…ということをしてはいませんか?
こういった行為はターンオーバーの大敵なので、心当たりがある人は改めましょう。
また逆に、過度に洗顔やピーリング、スキンケアをしすぎていないか自分のスキンケア方法を見直してみることも大切です。
良かれと思って行っているケアが、もしかするとターンオーバーを早めてしまっている原因かもしれませよ。
ターンオーバーの周期と乱れやすい時期
ターンオーバーというのは、単に行われればいいというものでもなく、理想的な周期というものが存在します。
そしてターンオーバーが乱れやすい時期というのも、実はあるんです。
理想的なターンオーバーの周期、そして乱れやすい時期とはどのようなものなのでしょうか。
理想的な肌のターンオーバーの周期
一般的にターンオーバーの周期は、28日前後が理想だと言われています。
一般的に血行が良い場所はターンオーバーのサイクルが早く、悪い場所はターンオーバーが遅いと言われています。
実はターンオーバーの周期は、身体の場所によってそれぞれ異なるんです。
よく聞く28日前後というのは、女性が最も気にする顔のターンオーバーの理想といったところですね。
手足などの末端、血行が滞りがちな部位はターンオーバーの周期が遅いと言われています。
ターンオーバーが乱れやすい時期
ターンオーバーが乱れやすい時期は、夏と冬です。
夏は紫外線などを多く浴びることで、肌へ負担がかかりターンオーバーの乱れへ繋がりやすいといわれています。
冬は上記でも少し挙げましたが、体温が下がり血行や代謝活動が衰えるため、それに伴いターンオーバーも乱れがちになります。
まとめ
美肌を保つための大切な要素である、肌のターンオーバーについて詳しく紹介をしてきました。
生活習慣の乱れなどはもちろんですが、スキンケアのし過ぎによっても引き起こされることがあることには、驚いた人も多かったのではないでしょうか。
理想的なターンオーバーの周期や、それを保つための方法を実践し、美しい肌を保てるようにしていきましょう。