トリガーポイントという言葉を聞いたことがあるという人はどのくらいいるでしょうか。肩こりや腰痛など、慢性的な痛みを抱えている人では、筋肉にトリガーポイントができているのかもしれません。トリガーポイントができていると離れた部位に症状を出すために原因となる部位が別にある場合があり、症状の出ている部分にだけ着目していてもなかなかよくならないということです。反対に、トリガーポイントを解消することで関連していたいくつかの症状が良くなるということもあるようです。そんなトリガーポイントの概要や、腰痛でのトリガーポイントについて紹介していきます。

トリガーポイントとは

まずは、トリガーポイントがどのようなものなのか、その概要についてみていきましょう。概要に加え、判断基準についても挙げていきます。

引き金という意味で使われる

トリガーとは引き金という意味を表しますが、トリガーポイントの特徴としては、冒頭でも触れたようにその点を押さえるとそこから離れた領域に痛みなどの症状を起こすということが挙げられます。その点を引き金にして症状が現れたり拡がっていくということですね。

 

硬結と呼ばれる筋肉が縮こまった部位やツボなどと重なることも多いことから混同されることも多いとされていますが、トリガーポイントはまた別の概念とされています。ただし、硬結ができている部位にトリガーポイントもできるので完全に別とも言えないでしょう。

 

トリガーポイントによってもたらされる痛みは関連痛と呼ばれますが、筋膜のつながりによって症状が引き起こされているということのようです。トリガーポイントができている部位と症状を起こす部位が離れていると述べましたが、近くに症状を出す場合ももちろんあります。

 

そして、症状が出ている部分、つまり痛みを感じている部分の筋肉はそれによって緊張しやすくなるので、またそこにトリガーポイントができるという悪循環に陥りやすくなるとされています。

トリガーポイントの基準

なぜトリガーポイントができてしまうかと言うと、筋肉や筋膜の損傷とされています。ここで言う損傷には、怪我などで起こった大きなものから、日常生活の負担でおこる小さなものまで含みます。姿勢や身体の癖なども小さな損傷につながるので、それが積み重なって筋肉が縮こまりトリガーポイントになってしまうということですね。

 

最初は単純に筋肉の緊張が高まっていただけのものがだんだんと硬く縮こまるようになり、動かしたり、ひどいとじっとしていても痛みを感じるようになるということです。トリガーポイントができているかの判断基準としては、下記のものが挙げられています。

 

・しこりや硬結ができている

・押すと跳び上がるほど痛いことがある

・押すと他の部位に響いていく

・押すと症状が再現される

 

トリガーポイントでよく知られているものとしてはお尻の筋肉である小殿筋にできるものが挙げられ、坐骨神経痛と同じ領域に痛みを出すことで有名です。坐骨神経痛と診断されたものが実は小殿筋のトリガーポイントだったということも多いようなので、覚えておくと良いでしょう。

トリガーポイントを使った腰痛治療

トリガーポイントについておおまかに理解してもらえたでしょうか。押すとその点や付近が痛い場合、そして他に拡がっていく関連痛がみられる場合の2つがあるということも覚えておいてください。

 

次はトリガーポイントを使った腰痛の治療についてみていきましょう。トリガーポイントの解消には様々な方法がありますが、一般的なものを挙げていきます。

マッサージ

トリガーポイントを使った腰痛治療では、まずはマッサージが挙げられます。トリガーポイントを治療や施術にとり入れているセラピストでは、トリガーポイントを圧迫したりつまんだりすることで解消を図ります。

 

この資格を持っている人であればトリガーポイント治療を行うことができると定められている制度などはないので、整形外科で理学療法士が行う場合もあれば、接骨院で柔道整復師が、鍼灸院で鍼灸師が行う場合もあります。また、整体やリラクゼーションのサロンなどでも取り入れている場合もあるでしょう。

 

他にストレッチや筋膜リリース、運動療法や温熱療法を用いる場合もあります。

注射

トリガーポイントを使った治療では、注射も挙げられます。注射ということなので、整形外科やペインクリニック等でしか受けられません。トリガーポイントに局所麻酔薬を注入することで解消を図るということですね。

 

筋肉の状態が正常で循環が保たれていれば回復が期待できますが、トリガーポイントができている状態では痛みなどによって筋肉は縮こまり循環も局所的に悪くなっています。その状態では自然な回復も見込めないので、局所麻酔の注入によって縮こまりなどを抑え、循環を促して回復を図るということです。

 

これはブロック注射も同じですね。痛みが強い場合には交感神経が優位になって筋肉や血管が収縮しており、循環も悪くなってしまっています。痛みを一時的にブロックすることで循環を促して、回復を図っているということです。

 

また、注射に変わって鍼による治療でも同じような効果が得られる場合もあり、研究が進められているようです。

腰痛のトリガーポイントの探し方とセルフケア

では実際に、腰痛を抱えている場合のセルフケアについて紹介していきます。まずはトリガーポイントを探すことからはじめますが、ひどい状態でなければ専門家でなくともセルフケアで解消できる場合もあるようです。

 

関連痛についてはKellgrenという研究者によって詳しく紹介されています。上述した小殿筋のトリガーポイントもその一部で、生理食塩水を筋肉に注入することで関連痛が起こるパターンを明らかにしました。

 

つまり、この部位にトリガーポイントができると関連痛はここに起こるといったことがわかっているということです。また、症状によってトリガーポイントが疑われる部位も示されています。腰痛に関していくつか挙げていきます。

腸腰筋のトリガーポイント

腸腰筋とはお腹の深層にある筋肉ですが、腰椎や骨盤についているので腰痛にも関連しています。腸腰筋にはトリガーポイントができやすい部位が3つあるとされていますが、おへその横は自身でもケアできます。

 

仰向けに寝て膝を立て、おへその5cmほど横から背骨に向かって斜めに指を入れていくと腸腰筋があるので、その部位に圧迫を加えてみましょう。あくまで優しく押していき、響く場所を軽くマッサージすると良いでしょう。

臀筋群のトリガーポイント

腰痛のトリガーポイントはお尻にもできやすく、腰痛への臀筋の関与はトリガーポイントでなくても指摘されていますね。大臀筋ではお尻の割れ目の近くや仙骨のそばにできやすく、中臀筋は腰骨の外側のラインに沿ってその下に、小臀筋は大転子というももの外側のでっぱりの上にできやすいとされています。

 

自身で押すのは難しいので、テニスボールなどを床に置いて圧迫していき、トリガーポイントを探しましょう。響くところで止めたり、慣れたらさらに圧迫を強めると良いでしょう。

ハムストリングスのトリガーポイント

腰痛との関連についてはハムストリングスもよく取り上げられますが、トリガーポイントにおいても同様です。ちょうど太ももの裏の真ん中あたりで、内側のラインと外側のラインにできやすいとされています。

 

これもテニスボールなどで圧迫しながら、響く場所を探していきましょう。

まとめ

トリガーポイントの概要や、腰痛でのトリガーポイントについて紹介してきましたがいかがでしたか?トリガーポイントを探して響く感覚などをつかむにはリラックスしていることが重要です。ケアも同様で力いっぱい行ったり過度に圧迫する必要はないので、優しく行っていきましょう。

 

トリガーポイントのケアを試してみることで、腰痛改善につながるかもしれませんので是非試してみてください。

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編集部:ミモー

編集部:ミモー

美容関連の専門学校で学んできた豊富な知識を記事にしています。私自身も使用しているコスメやサプリなどもご紹介していますので、お役立て出来ればと思います。