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顎関節症の原因・症状・治療方法まとめ

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顎のトラブルは意外と多い反面で放置されやすい

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顎に痛みがあったり、口を開けると音がするという人は少なくないのではないでしょうか。痛みの有無に関わらず、口が開けにくいという人もいると思います。顎のトラブルで顎関節症の人は意外と多く、過去の調査では成人の50%近い人に何らかの顎の症状がみられるという結果も出ているようです。

 

痛みがひどくない場合や口の開閉に支障がない場合には、多少音がしてもそのままという人も多いでしょう。軽いものであれば自然に治っていくことも多いとされています。反対に、ずっと症状を抱えていて治療を受けているけど良くならないという人もいるようです。

顎関節症の患者数は年々増えているとされています。そんな顎関節症とは、どのような疾患なのでしょうか。顎関節症の病態や分類、治療について紹介していきます。

 

顎関節症の原因とは

まずは、顎関節症の原因についてみていきましょう。顎関節症は年齢層の広い疾患ですが、20~30代に多く、男女比では女性が男性の2~3倍とされています。女性に多い具体的な理由は明確にはなっていませんが、ストレス耐性の問題や女性ホルモンの影響などが指摘されているようです。

 

顎関節症の原因としては、器質的な部分では関節円板のズレによるものが大半のようです。顎関節は耳の穴の前下方にあり、頬の骨が受け皿となって下あごの骨がはまる形になっています。関節の間には関節円板という組織があり、関節運動を円滑にするためのはたらきをしています。

 

口を開けると下あごの骨は前に移動しますが、関節円板もそれに伴って前に移動します。そして閉じるときには一緒に後方に戻り、関節を適合させています。この関節円板のズレが、顎に症状を抱えてくる患者さんのおよそ7割にみられるとのことです。

 

ではなぜ関節円板がズレてしまうのでしょうか。

関節円板のズレが起こる原因としては、外力や持続的な力が加わって起こるとされています。外力は転倒や何かが頬にぶつかったときなどです。持続的な力には筋肉によるものが深く関わっています。

 

顎の運動は咀嚼筋と呼ばれる咬筋や側頭筋などの筋肉によって行われますが、噛み癖で片側ばかり使っていたり、噛みしめや歯ぎしりの癖があると常時緊張を強いられます。これによって持続的な力が関節に加わり、関節円板がズレてしまうということです。噛み合わせが悪かったり、頬杖をつく癖があるなどでも負担がかかるとされています。

 

近年の研究では食べ物の変化によって顎の発達が弱いとされています。柔らかい食べ物が好まれ、硬い食べ物はあまり食べられなくなっていることが原因のようです。この顎の発達が弱いことで歯並びが悪くなったり噛み合わせに影響するともされています。

 

そしてストレスなどによっても食いしばりや歯ぎしりにつながるとされており、ストレスの増加という面に加えて、顎の発達の問題などから患者数が増えていると指摘されているのです。ストレスが噛みしめを増やしますが、噛みしめに耐えられる条件が揃っていないということですね。

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では次は、顎関節症の症状についてみていきましょう。

 

顎関節症の症状

顎関節症の症状は、上述のように軽いものから重いものまで様々です。

代表的な症状としては3つの症状が挙げられます。顎関節の痛み、開閉がしづらくなる運動障害、動かすと音がなる関節雑音の3つです。

 

この3つが、軽い場合は音がなるのみであったりひどい場合には痛みで口を十分に開けられないなど幅のある症状を呈します。1つだけ当てはまる場合もあればすべて揃っている場合など個人差があるということです。

 

これらの症状の他に、全身の様々なところに症状が出ることがあるようです。

頭痛やめまい、耳鳴りなどの他、首や肩の凝り、腰痛、眼の疲れや充血、味覚異常、嚥下困難などたくさん挙げられます。

 

また反対に、顎関節症だと思っていたものが実は他の病気だったということもあるようです。鑑別疾患としては、三叉神経痛などの神経痛や唾液腺の疾患、緊張性頭痛など慢性の頭痛、甲状腺機能亢進症などが挙げられます。その他には眼や耳など症状を呈している部位の疾患や、ウィルス感染などが疑われるようです。

 

では次は、顎関節症の分類についてみていきましょう。

 

顎関節症の分類

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日本顎関節学会では、顎関節症の定義を定めてその中で5つの分類をしています。

顎関節症の定義は、「顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節(雑)音、開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする慢性疾患群の総括的診断名であり、その病態には咀嚼筋障害、関節包・靱帯障害、関節円盤障害、変形性関節症などが含まれている」とされています。

 

簡便なものでは上述した3つの代表的な症状のどれかが当てはまり、他の疾患が除外された場合に顎関節症としているようです。

 

顎関節症の分類は下記のようになっています。

 

Ⅰ型  筋肉の障害によって起こるもの。咀嚼筋の緊張などにより血流が悪くなり痛みを呈する場合や、咀嚼筋を中心にこめかみや頭部、頚部、肩などに痛いが拡がるもの。

 

Ⅱ型  関節包や靭帯の障害によって起こるもの。顎関節の関節包での炎症や滑膜での炎症によって症状を呈する場合や、捻挫のような状態を起こしている場合。

 

Ⅲ型  関節円板の障害によって起こるもの。関節円板のズレによって雑音がしたりガクンと動くものや、口が大きく開けられないもしくは開いた後に閉じられないといったロックがかかるもの。

 

Ⅳ型  変形性関節症によって起こるもの。関節への長期間の負荷により変形をきたし、雑音や運動障害を伴うもの。

 

Ⅴ型  精神的な因子によるもの。明らかな顎関節症の症状を認めるが上記の4つのどれにも当てはまらないもの。

 

実際にはこれらの分類はどれか1つに当てはまるというものではなく、複数にまたがっていることが多いとされています。

では最後に、顎関節症の治療についてみていきましょう。

 

顎関節症の治療

顎関節症の症状は、上述のように軽いものであれば自然と軽快するものもあるようです。多くの顎関節症では保存療法が選択され、負担軽減や痛みなどの症状への対処がメインとなります。

 

痛みがひどい場合は鎮痛剤などが処方され、並行して負担の軽減が図られます。噛み合わせに対する治療や、噛みしめなどにはマウスピースが使われることもあるようです。頬杖など顎に負担のかかる肢位を避けることや、噛み癖・食いしばりの癖なども改善するようにします。

 

このように習慣的な負担の軽減を図ったり、電気治療や咀嚼筋のマッサージなどで直接的に緊張を緩める方法もとられるようです。セルフケアもかなりのウェイトを占めるということですね。逆に言えば自分で改善できる場合もあるということです。

 

精神的な要因が大きい場合にはそちらの面にもアプローチが必要です。症状が出てから長い人ほど精神的要因が占める割合も増え、それがさらに痛みを増やすなどの悪循環に陥ってしまいます。

 

これらの保存療法で改善しない場合には手術が行われます。炎症がひどい場合には関節内を洗浄したり、関節円板の癒着を剥がす手術も行われるようです。

 

きちんと治療して早く治してしまうことが重要

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顎関節症の病態や分類、治療について紹介してきましたがいかがでしたか?ストレスが関わっているということから、長引くことでさらに症状が治りにくくなるという悪循環にはまってしまう疾患です。きちんと治療を受ければ80%の人は比較的早期に良くなるとされているので、しっかり治療を受けて長引かせないようにしましょう。

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Lacy編集部:桜井香織

Lacy編集部:桜井香織

ビューティーライター(エディター) 美容の専門学校を卒業後、美容関連の広告代理店に就職。美容系雑誌や通販の広告業に専念するも5年で退社しビューティーライターとして活動。 様々な分野を独学で勉強し、ファッション、エステ、整形などの美容系はもちろん、演劇やゲーム、アニメなど幅広い視点でビューティーと向き合い、ユーザー目線でのライティングが得意です。 新しく発売された美容品やサプリを実際に購入し、どんな効果があり、巷の口コミは本当なのかを自分自身が納得するまで徹底調査。時にはイチユーザとして辛口の評価も。 ビューティーライターだけでなく、美容関連のイベント企画やセミナーなども積極的に行い、頼れるビューティディレクターを目指しています。 【得意ジャンル】 スキンケア/メイクアップ/ヘアケア/ダイエット/美容サプリ など美容系全般 Twitter:https://twitter.com/Ranklabo

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