病気

卵巣がんの治療や、転移と生存率の関係について知っておこう!

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卵巣腫瘍自体は良性のものが多い

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女性の方では、乳がんや子宮のがんと同じく卵巣のがんも気になると思います。海外ではこれらのがんの予防のために乳房や卵巣などの女性生殖器の切除を早い段階でしておくことも行われ、ニュースになったこともあります。著名人が行ったことでテレビなどでみたという人も多いでしょう。

 

卵巣にできる腫瘍には良性のものと悪性のもの、そして両者の中間的な性質をもつとされる境界悪性腫瘍があります。このうちの85%は良性腫瘍とされており、卵巣に腫瘍があるからといって過度にがんの心配をする必要はないようです。

しかし50代以降をピークに罹患率は高まるのでやはり気になる疾患ではあるでしょう。今回はそんな卵巣がんについてその病態やステージ分類、治療と生存率を紹介していきます。

 

卵巣がんの病態

卵巣は子宮の両側にある親指ほどの大きさの組織で、楕円形をしています。生殖細胞である卵子を成熟させ、周期的に腹腔内に放出します。この周期に合わせて女性ホルモンも分泌されています。

 

卵巣がんは腹膜から由来する表層の上皮細胞に起こるがんや、卵子のもとになる卵細胞に起こるがんがあります。胚細胞腫瘍とも言われます。卵巣表面で起こるがんと卵巣の中で起こるがんということですね。

このうちの上皮細胞に起こるがんが卵巣がんの90%を占めるようです。胚細胞腫瘍は抗がん剤などがとてもよく効いてほとんど人で妊娠や出産のための機能を保持したまま治癒できるとされていることから、今回は上皮細胞のがんについて述べていきます。

 

卵巣がんは、初期にはほとんど自覚症状がないとされています。症状がみられるころには進行している場合も少なくないようです。みられる症状としては、下腹部のしこりや圧迫感、膀胱の圧迫による頻尿などとされています。

 

卵巣がんも進行すると転移を起こしますが、がんが大きくなる前に転移する場合もあるようです。転移の仕方は播種(はしゅ)性転移と言って、腹腔や胸腔といった身体の中のスペースにがんが種をばらまくように拡がっていき、他の臓器に転移していくとされています。がんの転移によって、胸に水が溜まって息切れのする胸水や、お腹に水が溜まって張る腹水などの症状が出て初めて気づく場合もあるようです。

 

このように卵巣がんは自覚しにくいことが特徴とされており早期発見が重要とされていますが、有効な方法は確立されていないようです。腹部の違和感などがある場合、もしくはそれが続く場合には早めに婦人科などを受診することが勧められています。

では次は、卵巣がんの検査や診断、ステージ分類についてみていきましょう。

 

卵巣がんの診断とステージ

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卵巣がんが疑われた場合の検査としてはまずはがんかどうかの検査が行われ、がんとわかった場合には転移などその拡がりを確認する検査が行われます。

前者の場合は内診や直腸診、病理検査や超音波検査が行われるということです。後者の場合には超音波検査やCT検査、MRI検査などが挙げられています。

 

卵巣がんは良性腫瘍との鑑別が難しいとされ、手術によって切除した組織の病理検査で初めて診断が確定するとされています。がんの場合には腫瘍マーカーによって経過を追っていくことも行われ、数値の変化によって再発など経過観察をしていくとされています。

 

卵巣がんもその拡がりや転移によってステージ分類がされています。大きくは4つのステージになっており、詳細は下記の通りです。

 

Ⅰa期  がんが卵巣の片側だけにとどまっている場合

Ⅰb期  がんが卵巣の両側にだけとどまっている場合

Ⅰc期  がんが卵巣の片側もしくは両側にあり、がんによって外層が破裂している状態で腹腔から採取した液体や腹腔洗浄液にがん細胞が確認された場合

 

Ⅱa期  がんが子宮もしくは卵管のどちらか、または両方に拡がっている場合

Ⅱb期  がんが骨盤内の他の臓器に拡がっている場合

Ⅱc期  がんが子宮や卵管、骨盤内の他の臓器に拡がっており腹腔から採取した液体や腹腔洗浄液にがん細胞が確認された場合

 

Ⅲa期  がん細胞が骨盤の外の腹膜に拡がっていることが顕微鏡によって確認された場合

Ⅲb期  がん細胞が骨盤の外に拡がっているが、その大きさが2cm未満の場合

Ⅲc期  がん細胞が骨盤の外に拡がっておりその大きさが2cm以上、または後腹膜や鼠径部のリンパ節に拡がっている場合

 

Ⅳ期   がんが肝臓実質に転移している、もしくは遠隔臓器やリンパ節に転移している場合

 

これらのステージは上述のように手術をした後の病理診断で確定されるということです。

では次は、卵巣がんのステージ毎の治療と生存率についてみていきましょう。

 

卵巣がんの治療と生存率

卵巣がんの治療としては、手術による外科的な切除や抗がん剤などによる薬物療法が併用されます。上述したように進行してからみつかるというケースがほとんどのことから、外科手術のみで完治することは極めてまれとされています。つまり抗がん剤による治療も必要ということです。

 

そしてステージを問わずに、痛みなどの症状や治療による副作用に対して緩和ケアが行われるとされています。緩和ケアには放射線治療も含まれます。

 

Ⅰ期やⅡ期では、がんの拡がりに合わせて臓器や腹膜、リンパ節を切除します。軽ければ片側の卵巣のみの切除が行われ、拡がりが大きい場合には直腸を含めた臓器や後腹膜、リンパ節を広範に切除するとされています。

Ⅰ期だと思われていたものが、切除後の病理診断でⅢ期と診断される場合などもあるようです。Ⅰ期やⅡ期の場合には手術によって切除した後の抗がん剤治療など、再発予防の治療が確立されているということです。この段階までに見つかることが望まれます。

 

Ⅲ期やⅣ期では進行がんとして扱われますが、治療は同じように行われるようです。できる限りの病変部位を切除し、抗がん剤による治療を行うとされています。がんの取り残しが少なければ少ないほど抗がん剤による治療効果も上がるとされており、患者の全身状態が許す限り切除を行うようです。

がんの拡がりが大きく切除が難しい場合には、先に抗がん剤による治療を行ってがんを小さくしてから切除する方法もあるとされています。

また、手術による切除ができなかった部分でも抗がん剤によって縮小した後に再手術で切除することも行うようです。

 

抗がん剤を利用することでがんがどれだけ取りきれるか、ということが重要ということですね。

卵巣がんのステージ毎の生存率はⅠ期でおよそ87%、Ⅱ期でおよそ66%とされています。Ⅲ期ではよそ45%、Ⅳ期ではおよそ29%のようです。

 

早期発見の方法が確立されていない現状ではありますが、同じように進行してからみつかることの多い膵臓がんなどに比べるとまだ希望のある数字です。

違和感など気になることが続く場合には、多少大げさだと思われても受診して検査を受けた方が良いということですね。

 

 

近親者に既往のある場合には気をつけよう!

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卵巣がんについてその病態やステージ分類、治療と生存率を紹介してきましたがいかがでしたか?卵巣がんの遺伝自体は5~10%とされていますが、近親者に卵巣がんにかかったことがある人がいる場合には発症の確率が高くなるようです。

また、乳がんや子宮のがんと同様に出産経験がない場合はリスクが高まるとされているので注意が必要です。発症年齢などと合わせて、リスクの高い人は定期的に検査を受けるようにしましょう。進行する前に見つけることで、予後を良好なものにしたいですね。

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Lacy編集部:桜井香織

Lacy編集部:桜井香織

ビューティーライター(エディター) 美容の専門学校を卒業後、美容関連の広告代理店に就職。美容系雑誌や通販の広告業に専念するも5年で退社しビューティーライターとして活動。 様々な分野を独学で勉強し、ファッション、エステ、整形などの美容系はもちろん、演劇やゲーム、アニメなど幅広い視点でビューティーと向き合い、ユーザー目線でのライティングが得意です。 新しく発売された美容品やサプリを実際に購入し、どんな効果があり、巷の口コミは本当なのかを自分自身が納得するまで徹底調査。時にはイチユーザとして辛口の評価も。 ビューティーライターだけでなく、美容関連のイベント企画やセミナーなども積極的に行い、頼れるビューティディレクターを目指しています。 【得意ジャンル】 スキンケア/メイクアップ/ヘアケア/ダイエット/美容サプリ など美容系全般 Twitter:https://twitter.com/Ranklabo

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