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胸のしこりはがんとは限らない!乳腺症の症状と治療について

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乳がんとの関連が心配される乳腺症

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胸にしこりが見つかった場合にまず心配するのは、乳がんだと思います。乳がんは比較的若い女性でも見つかることの多いがんですが、乳腺症も発症年齢は重なります。

 

乳腺症はがんの前の段階だと認識している人も多いでしょう。反対に、がんとは関係ないと聞いたことがあるという人もいると思います。乳腺症とは、どのような疾患なのでしょうか。そして、がんとの関連はどうなっているのでしょうか。

乳腺症についてその病態やがんとの関係、検査や治療を紹介していきます。

 

 

乳腺症とは

乳腺とは、腺房・乳管・間質から構成される組織です。腺房で血液から母乳を抽出し、乳管を通って乳頭まで運ばれます。これらの構造の隙間を埋めるように間質があり、支える役割をしています。乳腺は生殖器なので女性ホルモンと関連しています。乳腺も卵巣の月経周期と同じように周期性をもって変化しています。同じようにと述べましたが、卵巣の影響も受けていますので独立しているわけではありません。

 

子宮の場合は子宮内膜が増殖し、妊娠しなければ体外に排出されます。この子宮内膜の増殖と同時期に、乳腺も腺房や乳管が肥厚し間質には血流が豊富になるとされています。月経の直前では30%~40%の容積が増えるようです。

これらの変化が生理前に胸が張る、もしくは硬くなって痛くなるなどと感じられるようです。このような変化を閉経までずっと続けることになります。

 

乳腺症という病名は、この乳腺に何らかの病変が起きているということを指すとされています。つまりとても曖昧な病名ということです。症候群と同じようなものかもしれません。

この乳腺症は、乳腺に炎症のある乳腺炎やがんなどの乳腺腫瘍とは区別されます。原因がはっきりしていればその原因による病名となるということです。乳腺症とは、乳腺の状態や正常とは違う変化に対して包括的につけられた病名のようです。

 

では次は、乳腺症の症状についてみていきましょう。

 

乳腺症の症状

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乳腺症の症状としては、乳腺の痛みやしこり、乳頭からの分泌液など様々な症状があるようです。乳腺症とがんとの違いの1つに痛みが挙げられます。乳腺症ではしこりに痛みを伴い、がんでは基本的には痛みは伴わないということです。

 

また、乳腺症の場合には症状が起こるのは生理の直前に著明ということです。周期に対応していることを考えれば当然と言えますね。様々な症状がある背景には、この周期の繰り返しも関わっているようです。

 

周期に伴う変化は必ずしも毎回同じに起こるとは限りません。むしろ毎回バラバラと言った方が良いでしょう。乳腺全体が均一に張ったり、全体がきちんと元に戻るというわけではないとされています。変化の強い部分とあまりみられない部分があったり、しっかりと元に戻る部分と戻りきらない部分ができてくるということです。

 

このような変化を積み重ねていくうちに、乳腺の中で様々な変化をきたすとされています。比較的多い乳腺の内部の変化としては液体の入った袋ができる嚢胞や、乳管の細胞の増殖によって乳頭から分泌物を出す乳管乳頭腫、汗腺によく似た変化を起こすアポクリン化生などが挙げられています。他にもたくさんの病変が確認できるとされ、これらを包括して乳腺症としているようです。

 

ホルモンとの関連によって周期を繰り返すことで起こるので、女性の誰にでも起こる可能性があるということです。実際に検査を行えば女性のほぼ全員に何らかの変化が生じているとされています。誰にでも起こっていることであるがために、その変化がどこまでが正常でどこからが異常なのかを線引きするということは難しいようです。

 

この判断の基準は明確にはなっておらず、ドクターによってバラバラなようです。がんの細胞が見つかった段階でがんと診断されるのとは大きく異なる点ですね。

では次は、乳腺症と乳がんとの関係性についてみていきましょう。

 

 

乳がんとは関係がない!

結論から言ってしまうと、乳腺症と乳がんには関連がないと言われています。以前は乳がんの前段階として乳腺症があると認識されている時期もありました。これは、乳がんで切除した乳腺に乳腺症の病変もみられたためとされています。

しかし現在では、乳がんが乳腺症から起こるという考えは否定されています。乳腺症から乳がんになっていくということではないということです。

 

乳がんも乳腺から起こるため混同されていたとされていますが、乳腺症の有る無しに関わらず乳がんが起こるときは起こるということのようです。

乳腺症と診断されたからといって将来乳がんに必ずなるわけではないということですね。ただしこれは逆もまた言え、乳腺症だったからがんにはならないというわけではありません。あくまで乳腺症は乳腺症、乳がんは乳がんということを覚えておきましょう。

 

乳がんの場合には、上述のようにしこりに痛みがない場合が多いとされています。また、しこりの形や境界などがはっきりとしない場合、もしくは脇のリンパ節の周囲に張りや痛みなどを感じる場合にはがんの可能性もあるので注意が必要です。

 

乳腺症とがんは関連がないということですが、病変が起きている部位にはがんはできないことはないので症状に気付いたら早期に受診するようにしましょう。

では次は、乳腺症の検査と治療についてみていきましょう。

 

乳腺症の検査と治療

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上述のように乳腺症は包括的な名称です。乳腺症と乳がんとは症状も似ているので、しこりなどの症状を確認した場合にはまず乳がんかどうかという視点で検査が行われるということです。

 

検査の項目としては、触診やマンモグラフィ、超音波検査などです。乳がんが疑われた場合には生検や組織診断などを行います。これによって乳がんなのか乳腺症なのか、もしくはその他の疾患なのか判断されるということです。

 

乳がんの疑いが低い場合には、生検などを行ってみるまではっきりとはわからないということも多いようです。

実は乳腺症は、治療の対象とされていないということです。そのまましこりに変化がおこらないかなどの経過観察になります。上述したように、周期の繰り返しによる積み重ねで起きた変化だからです。正常と異常の厳密な境がないということは、治療も行いづらいということですね。

 

痛みなどに対しての鎮痛薬やホルモンにはたらきかける薬など、対症療法は行われることがあるようです。

 

乳腺症と診断された場合でも、きちんとドクターの説明を聞いて納得できるかどうかが重要です。上述のように乳腺症は曖昧さをもつ病名なので、ドクターによって使い方も違うとされています。乳がんでないという根拠や、乳腺症という診断に至った経緯などをきちんと説明してもらいましょう。消去法で診断を受けて実は違ったというケースもあるようです。

 

 

自身での観察は継続していくべき

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乳腺症についてその病態やがんとの関係、検査や治療を紹介してきましたがいかがでしたか?上述したように、乳腺症はがんとは関係がないとされています。しこりがあった場合でも乳腺症と診断されればまずは一安心でしょう。

 

しかし、関係がないだけでがんが起こらないと言われたわけではないということには注意が必要です。乳腺症とがんが時を同じくして起こることもあるとされています。しこりが触れる場合にはその変化を注意深く追っていきましょう。

何か変化が感じられた段階ですぐに受診することで、万が一がんの場合でも早期に治療が開始できます。

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Lacy編集部:桜井香織

Lacy編集部:桜井香織

ビューティーライター(エディター) 美容の専門学校を卒業後、美容関連の広告代理店に就職。美容系雑誌や通販の広告業に専念するも5年で退社しビューティーライターとして活動。 様々な分野を独学で勉強し、ファッション、エステ、整形などの美容系はもちろん、演劇やゲーム、アニメなど幅広い視点でビューティーと向き合い、ユーザー目線でのライティングが得意です。 新しく発売された美容品やサプリを実際に購入し、どんな効果があり、巷の口コミは本当なのかを自分自身が納得するまで徹底調査。時にはイチユーザとして辛口の評価も。 ビューティーライターだけでなく、美容関連のイベント企画やセミナーなども積極的に行い、頼れるビューティディレクターを目指しています。 【得意ジャンル】 スキンケア/メイクアップ/ヘアケア/ダイエット/美容サプリ など美容系全般 Twitter:https://twitter.com/Ranklabo

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