高血圧

高血圧の治療・検査は何科にいけばいい?|検査・治療・薬について詳しくまとめました。

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血圧が高いというだけでは、自分で症状を自覚することは難しいかもしれません。そのため高血圧といわれても治療を必要性をひまひとつ実感できない人もいます。

しかし、高血圧はサイレントキラー(静かなる殺し屋)と呼ばれ、知らず知らずのうちに動脈硬化や糖尿病といった合併症を招くおそれがあります。糖尿病にいたっては、患者の半数以上が高血圧であるといわれています。

高血圧の治療・検査は何科にいけばいい?

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高血圧の治療・検査は何科にいけばいい?

会社の健康診断などで「血圧が高め」と言われたことをきっかけに、高血圧の治療を考える人は少なくありません。しかし、いざとなると何科の病院に行けばよいのか分からないという人が多いのではないでしょうか。

 

高血圧の治療は一般内科で受けることができます。まずは、かかりつけの内科で「健康診断で血圧が高めと言われました」と相談するので充分です。ほかにも循環器内科や腎臓内科、神経内科でも治療を受けることができます。長く通院する場合もあるので、通いやすい病院を選ぶと良いでしょう。

まずは問診から

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高血圧治療は、病気の性質上、治療や診断を行う上で患者の生活環境や習慣がとても重要です。そこでまずは医師から口頭で問診を受けます。問診の内容は病院や患者によってさまざまですが、おおむね以下のようなことが質問されます。

・身長や体重
・好きな食べ物や味の好み
・これまでにかかったことのある病気
・睡眠の状況
・タバコやお酒の有無(量も含む)
・運動の習慣
・仕事内容
・家族関係

質問に対する答えを準備しておくと、リラックスして診察を受けられるのでおすすめです。また、このとき高血圧治療に関する不安や疑問点があれば質問しましょう。患者が納得できるまで説明してくれる医師かどうか見極める参考にもなります。

高血圧治療:血液検査

高血圧治療の初診では、採血による血液検査を行います。血液検査では、ほかの疾患が原因で高血圧になっていないか「二次性高血圧」の可能性を調べます。

 

また同時にコレステロール値や血糖値も分かるので、糖尿病や心疾患といった合併症の有無も分かります。このとき心臓の状態を確認するため胸部X線検査や心電図検査をすることもあります。

高血圧治療:尿検査

尿蛋白や潜血、糖の有無について調べます。タンパク量を調べることで「腎実性高血圧」あるいは「腎障害」の診断ができるほか、これらの結果に基づき、糖尿病や腎盂腎炎の発見のもできます。

高血圧治療:眼底検査

眼底の網膜動脈の高血圧による変化を調べることで、二次性高血圧について調べることができます。

高血圧の治療に欠かせない降圧目標

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上記の検査で二次性高血圧の可能性が除外され、また合併症の有無が確認できると、診断を受けられます。そして高血圧と診断された場合は、このときに治療計画を立てるのが一般的です。

 

高血圧治療の最終目標は、言うまでもなく血圧を下げることです。しかし、どこまで血圧を下げるかというのは、年齢や合併症の有無によって異なります。こうした患者ひとりひとりの状態を踏まえた血圧を下げる目安を「降圧目標」といい、その数値はガイドラインによって細かく決められています。家庭での血圧測定も広がっている現在では、降圧目標が診察室血圧と家庭血圧それぞれに設定されています。

高血圧ガイドラインによる降圧目標

若年・中年者

診察室血圧が収縮期140mmHg未満かつ、拡張期90mmHg未満。
家庭血圧が収縮期135mmHg未満かつ、拡張期85mmHg未満であること。

後期高齢者患者

診察室血圧が収縮期150mmHg未満かつ、拡張期90mmHg未満。(忍容性があれば140mmHg/90mmHg未満)
家庭血圧が収縮期145mmHg未満かつ、拡張期85mmHg未満(目安)であること。(忍容性があれば135mmHg未満かつ、拡張期85mmHg)

糖尿病患者

診察室血圧が収縮期130mmHg未満かつ、拡張期80mmHg未満。
家庭血圧が収縮期125mmHg未満かつ、拡張期75mmHg未満であること。

CKD患者(蛋白尿陽性)

診察室血圧が収縮期130mmHg未満かつ、拡張期80mmHg未満。
家庭血圧が収縮期125mmHg未満かつ、拡張期75mmHg未満(目安)であること。

脳血管障害・冠動脈疾患患者

診察室血圧が収縮期140mmHg未満かつ、拡張期90mmHg未満。
家庭血圧が収縮期135mmHg未満かつ、拡張期85mmHg未満(目安)であること。

なお収縮期とは、心臓が収縮するときの血圧で最も高い数値を指します。拡張期は心臓が弛緩するときの血圧なので数値が最も低くなります。

高血圧の治療は生活習慣の改善からスタート

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高血圧と診断されたからといって、すぐに治療で薬が使用されることは、めったにありません。まずは生活環境の改善によって血圧を下げることから治療が始まります。治療のカギとなるのが、食事と運動です。

高血圧治療における食事改善

高血圧治療では、血圧をあげる原因である「塩分の過剰な摂取」「肥満」に気を付けなければなりません。

 

日本高血圧学会では、食塩の1日摂取量は6グラム未満が理想とされています。これは日本人の平均的な食塩摂取量の約2倍です。塩分を半分に減らすために、自炊の際には減塩調味料を使い、しっかり軽量するようにしましょう。

 

また、肥満の防ぐために間食を減らし、1日3食を毎日同じ時間帯に摂るようにしましょう。

高血圧治療における運動

運動を習慣にすると血液循環が良くなるため、血圧を下げる効果が期待できます。ただし、どのような運動でもよいというわけではなく、適した方法で継続することが大切です。

 

高血圧治療に適した運動は、ウォーキングをはじめとした有酸素運動です。このほか水中ウォーキングや、スポーツジムなどにある器具を使った自転車こぎも良いでしょう。

運動の強度や時間にも注意しましょう

高血圧治療のための運動は、体力の5割程度を使った、息が軽くはずむ程度の強度で行ってください。急な激しい運動は、腰やひざを痛めて運動できなくなる原因になることがあります。

 

運動を行う時間は1日あたり40~50分を週に4~5回行うのが理想的です。ただし、仕事や家事が忙しく難しいという場合は、1週間の運動時間のトータルが200分になるようにスケジュールを立てると良いでしょう。

高血圧の薬を飲む必要がある人

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医師から「血圧が高いですね」と言われたら、すぐに高血圧の薬(降圧薬)を飲まなければいけない・・ということはありません。臓器障害や危険因子があるというリスクを抱えていない限り、基本的に高血圧の治療は、食生活を改めるなど生活習慣の見直しから始まります。

こうした治療を行いながら1~2か月ほど血圧の計測をして、高血圧の改善が見られない場合は薬の使用を検討します。

なるべく早急に高血圧の薬を飲む必要があるのは、重症の高血圧の人です。ひとつの目安として、血圧には最も高い数値(収縮期期血圧)と最も低い数値(拡張期血圧)がそれぞれ180mmHg、110mmHgを常に超えるようになると、薬が必要になる可能性は高くなります。

 

高血圧の薬は大きく分けると5種類ある

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高血圧の治療で処方される薬は数多く存在しますが、これらは大きく分けると5種類のグループに分類できます。

1)β(ベータ)遮断薬
2)Ca(カルシウム)拮抗薬
3)ARB・ACE阻害薬
4)利尿降圧薬
5)α(アルファ)遮断薬

それぞれの薬の特徴をみていきましょ。

高血圧の薬の種類①:β(ベータ)遮断薬

高血圧の原因のひとつに、心臓から送り出される血液量が多すぎるということがあります。そして血液量を増やす要因のひとつが、自律神経のひとつである交感神経です。

交感神経が活性化すると、心臓の働きを強めるベータ作用というものが働きます。その結果、心拍数や心拍出量(心臓から出ていく血液の量)が増えてしまい、高血圧になるのです。β(ベータ)遮断薬には、高血圧の原因となるベータ作用を抑える作用があります。

主なβ(ベータ)遮断薬の名前・・ミケラン、ベータプレシン、アセタノールなど

高血圧の薬の種類②:Ca(カルシウム)拮抗薬

血管の収縮が起こる要因のひとつに、血管を形成する筋肉細胞の中にカルシウムイオンが入っていくことがあります。Ca(カルシウム)拮抗薬は、カルシウムが筋肉の中に入ることを阻害することによって、血管の収縮を抑えます。血管がゆるめば、血管の抵抗も弱くなるので血圧を下げることができるのです。高血圧の薬の中でもとくに効果が高い薬といわれています。

主なCa(カルシウム)拮抗薬の名前・・アダラート、ペルジピン、バイロテンシンなど

高血圧の薬の種類③:ACE阻害薬・ARB

ACE阻害薬

腎臓から分泌されるホルモンに、レニンというものがあります。このレニンには交感酵素の働きによって、アンジオテンシンⅡという物質を作るという特徴があるのですが、この物質が血圧を上げる原因となっています。ACE阻害薬は、レニンからアンジオテンシンⅡを作る原因となっている交感酵素の働きを抑えてしまおう、という薬です。

さらに交感酵素には血圧を下げる物質、ブラジキニンを壊してしまう働きもあります。つまり、2つの意味で高血圧の引き金になっているということです。ACE阻害薬を服用すれば、ブラジキニンを増やす効果も期待できます。

主なACE阻害薬の名前・・カプトリル、レニベース、インヒベースなど

ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)

ARBは、降圧薬の中でも新しい薬です。ACE阻害薬と合わせて紹介されることが多く薬が効果を発揮するメカニズムも似ていますが、こちらにはブラジキニンを増やす効果はありません。しかしアンジオテンシンⅡを作る場所自体を遮断するため、血圧を下げる効果はより高いとされています。

主なARBの名前・・ニューロタン、ブロプレス、ディオバンなど

高血圧の薬の種類④:利尿降圧薬

高血圧の原因に「塩分」があることは、おそらく多くの人が聞いたことがあでしょう。利尿降圧薬は、高血圧の原因となる塩分を腎臓から水分と一緒に排出を促すことで血圧を下げる薬です。

主な利尿降圧薬の名前・・ナトリックス、ラシックス、べハイドなど

高血圧の薬の種類⑤:α(アルファ)遮断薬

血圧は血管が拡がると下がり、細くなると高くなります。血管を細くする作用のひとつにアルファ作用というものがあり、α(アルファ)遮断薬はこの作用を抑えるための薬です。

主なα(アルファ)遮断薬の名前・・カルバン、ローガン、デタントールなど

 

 

高血圧の治療に漢方薬は使える?

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漢方薬の中には、降圧薬のように利尿作用を促す働きを持つものもあります。中でも黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)柴胡加竜骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)などは、血圧を下げる効果があると期待されています。現に、これらの漢方薬で高血圧治療を行っている人もいることでしょう。

しかし、漢方薬で高血圧を治療するというのは決して簡単ではありません。まず漢方薬を処方するには、患者に合った薬を見つけるための「証」を見極めが必要になります。さらに自覚症状と他覚症状をしっかりと理解し、漢方の副作用を考慮したうえで処方する漢方を判断すしなければならないのです。

これらができるのは、一部の漢方専門医に限られます。少なくとも独断で飲み始めるということは危険なので控えましょう。

高血圧の薬でみられる主な副作用

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どんな薬であっても副作用が起こることはありえます。もちろん、高血圧の薬も例外ではありません。高血圧の薬で見られる副作用は、薬の種類によってある程度はっきりと傾向が出ています。

薬の種類ごとの副作用

β(ベータ)遮断薬

脈が少なくなる徐脈や気管支喘息の悪化、EDのほか、脳神経への作用による、うつ状態といった副作用が主にみられます。

Ca(カルシウム)拮抗薬

血管の拡張による顔面紅潮やズキンズキンという強い頭痛(拍動性頭痛)のほか、頻脈やむくみといった副作用が主にみられます。

ARB・ACE阻害薬

ACE阻害薬の副作用でもっとも頻度が高いのは、咳(から咳)です。ほかにはむくみや、まれに味覚障害があらわれることがあります。ARBでは咳は出ないものの、ほかの副作用はACE阻害薬と同様となっています。

利尿降圧薬

利尿作用による多尿、頻尿、夜間尿やのどの渇きのほか、全身のだるさといった副作用が見られることがあります。

α(アルファ)遮断薬

起立性低血圧による立ちくらみがよくみられます。このほかEDや頻脈といった副作用もみられます。

高血圧の薬の飲み合わせ注意点

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高血圧の薬と市販の風邪薬の飲み合わせ

アスピリンやイブプロフェン、インドメタシンといった解熱・消炎作用がある成分が、ACE阻害薬の効果を弱めることがあります。このほか咳止めに含まれることが多いエフェドリンとβ(ベータ)遮断薬は相互作用によって血圧が上がることがあります。

1~2日ほどの服用であれば大きな問題はないとされていますが、事前に医師や薬剤師に相談するのが望ましいです。

高血圧の薬と胃薬の飲み合わせ

ガスターやザンタック、タガメットといった胃炎や胃潰瘍に使われる薬の中には、β(ベータ)遮断薬やCa(カルシウム)拮抗薬の作用を強めてしまう薬があります。このほか胃酸の酸性を低下させる薬(制酸剤)はACE阻害薬は薬の効果を弱めてしまうことがあります。飲み合わせが危険なケースが多いので、独断での併用は避けましょう。

高血圧の薬とピルの飲み合わせ

最近では低用量のピルが増えていますが、それでもピルによって血圧が上がることがあります。医師から降圧薬を飲むことを勧められた場合は、こちらを優先させてピルを飲むのを控えるのが一般的です。

高血圧の治療は長期戦

高血圧の治療は風邪のように短期間で終わるものではありません。そのため相性の良い病院・医師を選び、根気強く生活習慣を変えていく必要があります。薬を飲む必要が出た場合は、副作用や飲み合わせなど不安に感じる点を必ず医師に相談するようにしましょう。

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【ガッツリ効く!】高血圧を下げるサプリメント口コミランキングBEST7

このページでは、『高血圧サプリメント』を検討してる方に向けたページです。高血圧を下げる効果のあるサプリメントはどんなものがあるか?また、どんな成分が高血圧を下げる効果があるのか?サプリメント以外で高血圧を下げるにはどうしたらいいか?など、高血圧の予防・対策をしたい方へわかりやすくまとめたページです。

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Lacy編集部:桜井香織

Lacy編集部:桜井香織

ビューティーライター(エディター) 美容の専門学校を卒業後、美容関連の広告代理店に就職。美容系雑誌や通販の広告業に専念するも5年で退社しビューティーライターとして活動。 様々な分野を独学で勉強し、ファッション、エステ、整形などの美容系はもちろん、演劇やゲーム、アニメなど幅広い視点でビューティーと向き合い、ユーザー目線でのライティングが得意です。 新しく発売された美容品やサプリを実際に購入し、どんな効果があり、巷の口コミは本当なのかを自分自身が納得するまで徹底調査。時にはイチユーザとして辛口の評価も。 ビューティーライターだけでなく、美容関連のイベント企画やセミナーなども積極的に行い、頼れるビューティディレクターを目指しています。 【得意ジャンル】 スキンケア/メイクアップ/ヘアケア/ダイエット/美容サプリ など美容系全般 Twitter:https://twitter.com/Ranklabo

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