“「頑固な便秘”は、毎日の腹痛や不快感を伴うだけではなく、おならの臭いや体臭、吹き出物などの肌荒れ、食欲不振やストレス蓄積など、さまざまな健康・美容の障害をもたらします。このような”頑固な便秘”では、「便秘薬(下剤)」に頼りがちですが、即効的・一時的な解消はできても、便秘を根治させるものではなくむしろ逆効果になります。

 

”頑固な便秘”を根本的に正しく解消させるためには、食生活を中心とした生活習慣を見直して「腸内環境を改善する」ことが必須なのです。”頑固な便秘”の正しい知識と根本的に正しく解消する方法を詳しくお伝えします。

 

便秘とは?その種類と原因


便秘には多くの種類がありますが、“頑固な便秘”の原因となるのは、「機能性便秘」の中の「慢性便秘」であり、「弛緩(しかん)性便秘」と「直腸性便秘」と「痙攣(けいれん)性便秘」の3つに大別されます。

 

便秘とは?

「便秘」とは、どれぐらいの症状のことをいうのでしょうか?

「便秘」だと判断する目安は、1週間の内に3日以上排便が無い状態」「毎日排便があっても苦痛や不快感や残便感を伴う状態」だとされています。そして“頑固な便秘”とは、このような便秘と見做される症状が、慢性的・継続的に続く状態を指します。

 

たとえ2~3日に1回程度の排便であっても、その間隔ペースが一定で快適にスッキリと排便できれば便秘とはいえません。逆に、毎日排便できたしても、「便が固くて出にくい」とか「排便量が極端に少ない」とか「不快感や残便感が残る」などの症状があれば、便秘と見做すべきです。

 

便秘とは腸内環境が腐敗した状態

腸内菌は、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類に分けられます。善玉菌は、腸の消化・分解・吸収を促進し「蠕動(ぜんどう)運動」を活性化させる働きをします。蠕動運動とは、腸が収縮を繰り返して食べ物などの内容物を推し進めて動かす運動のことです。

 

いっぽうで悪玉菌は、腸内環境を腐敗させ、毒素や有害ガスを発生させて蠕動運動を鈍化させる働きをします。日和見菌は、善玉菌か悪玉菌のいずれか優勢になった方の味方となります。

 

便秘とは、悪玉菌が増えて優勢になり、日和見菌も加勢して腸内環境の腐敗を起こしている状態なのです。腸内腐敗では、腸の蠕動運動を鈍化させて便秘を引き起こすとともに、有毒ガスを発生させることから、オナラの臭いや体臭、そして肌荒れなどの原因となってしまうのです。

 

便秘の種類

便秘は、「器質性便秘」「機能性便秘」の2つに大きく分類され、「機能性便秘」は、さらに「急性便秘」「慢性便秘」の2つに大別されます。

 

器質性便秘

「器質性便秘」は、腸になんらかの障害や病気があって引き起こされる便秘のことです。先天性の「巨大結腸症」や「結腸過長症」、後天性の「大腸がん」や「直腸がん」などによる通過障害や「腸管癒着」「腸閉塞」「子宮筋腫」などによる腸管運動の障害が原因です。器質性便秘は、医者の施術でしか治療できないのでここでの説明は省略します。

 

機能性便秘

「機能性便秘」とは、排便に関わる腸の機能や便意を指令する自立神経に原因がある便秘のことです。機能性便秘は食生活や生活習慣を改善することで、自力で解消することができます。機能性便秘には「急性便秘」「慢性便秘」があります。

 

「急性便秘」とは、特に女性に多く見られる一時的で通過性の便秘のことです。「月経」や「妊娠」や「ダイエットでの過激な食事制限」などが原因となります。急性便秘は、その原因が解消されると、自然に元の正常な排便状態に戻ります。

 

「慢性便秘」とは、長期的な大腸の機能の低下や異常によって引き起こされる便秘で、一般的な便秘のほとんどが、この慢性便秘に該当します。“頑固な便秘”の原因とされるのも、この「慢性便秘」のことで、「弛緩性便秘」「直腸性便秘」「痙攣性便秘」の3つに大別されます。

 

慢性便秘の種類別の原因と症状

慢性便秘には、「弛緩性便秘」「直腸性便秘」「痙攣性便秘」の3つがありますが、全てに共通する原因は「大腸の排便機能の低下」であり、“頑固な便秘”の主要な原因なのです。

 

弛緩性便秘

「弛緩(しかん)性便秘」とは、大腸の結腸部分で行なわれる蠕動運動が弱すぎるために便を肛門近くの直腸側へ送り出せないことが原因で起こる慢性便秘です。弛緩性便秘は、最も多く見られる便秘の種類で、特に骨盤が広く腹筋力の弱い女性や運動不足の高齢者に多く発生します。

 

この弛緩性便秘では、大腸内での便の滞留時間が長く、水分が失われてコロコロとした固くて黒っぽい便になります。腸内腐敗を起こし、悪玉菌が増えて有毒ガスが発生し、お腹が張って腹部膨満感の症状を伴います。さらに食欲不振や体臭や肌荒れの原因などにもなってしまいます。

 

直腸性便秘

「直腸性便秘」とは、糞便が肛門近くの直腸まで到達しても、“便意”を感じ取る排便反射機能が正常に働かずに、直腸内に糞便が停滞してしまう慢性便秘のことです。この直腸性便秘は“習慣性”便秘とも呼ばれるように、便意を我慢したり無視したりする習慣のある人に多く見られます。

 

この習慣性ともいわれる直腸性便秘では、糞便の水分が十分に吸収された後で、さらに排便直前で停滞することから、どのタイプの便よりもコチコチに硬くなってしまいます。水分の少ない硬い便となって直腸で滞留し、なおさら排便を困難にしてしまいます。

 

痙攣性便秘

「痙攣(けいれん)性便秘」とは、結腸での蠕動運動が強くなり過ぎることで、腸が痙攣を起こしてしまい、便を肛門近くの直腸まで送り出せなくなることで起こる慢性便秘です。過度のストレスや緊張感に因る自律神経の乱れが原因とされています。自律神経の乱れは、大腸の筋肉を必要以上に収縮させて痙攣を引き起こし、蠕動運動に支障を与えるのです。

 

痙攣性便秘での症状は特徴的で、便秘と下痢が交互に発生することや下腹部に痛みを伴うことがあります。また排便があった時でも水分が失われて固くコロコロとした黒っぽい便になります。

 

食べ物の消化・排便のメカニズム

私たちの「正常な食べ物の消化・排便のメカニズム」においては、食べ物が口から肛門までを通過する所要時間は【24時間(1日)から72時間(3日)】とされています。したがって、毎日の排便ではなくても、少なくとも3日に1回の排便があれば健康的で正常なのです。

 

正常な排便までの所要時間は24時間から72時間

口から肛門までの消化器官の全長は約9mにもなるとされています。私たちの口から入った食べ物が、胃・小腸・大腸を通過し、最終的に肛門から排便されるまでの所要時間は、約24時間(1日)から72時間(3日)とされています。

 

食道から胃に送られた食べ物は、蠕動運動によって胃液とかき混ぜられ、ドロドロのお粥状態にされた後で、十二指腸を経過して小腸へ送られます。小腸ではさまざまな消化酵素によって、ほとんどの栄養素が小腸内で消化・分解・吸収されます。大腸に送られるのは栄養のない繊維質の食べカスと水分だけで、これが糞便となります。

 

大腸での便の形成と排便反射

大腸に送られた繊維質の食べカスは、腸内細菌によってさらに分解されるとともに、水分が吸収されて固形化し便が形成されます。便はさらに、直腸の蠕動運動によって肛門と直結した直腸まで送られます。直腸に便が溜まると、脳に刺激を与え「ウンチがきた!」という“便意”を感じることになるのです。

 

“便意”を感じ取る脳の自律神経による排便反射では、大腸の蠕動運動を活発化させるとともに、肛門括約筋の緊張を緩和させることで排便を容易にしてくれます。したがって“便意”があるにも関わらず排便を我慢すると、慢性的で”頑固な便秘”の原因となります。

 

頑固な便秘は便秘薬(下剤)では根治できない!

既述したように“頑固な便秘”の原因は、慢性便秘であり「大腸の排便機能の低下」によって引き起こされています。頑固な便秘を根本的に解消し完治させる為には、「大腸の排便機能を改善して向上させる」以外に方法はありません。

 

便秘薬(下剤)は、大腸の排便機能をさらに低下させる

“頑固な便秘”に我慢できなくて、「便秘薬(下剤)」を使って排泄させたとしても、応急処置としての一時的な効果が得られるだけで、便秘という症状を根治する解決策にはなりません。便秘薬の依存症になると、永久的に便秘の根本的解消には至らずに危険です。

 

「便秘薬(下剤)」とはいっても、便秘を根治させる薬ではありません。便秘薬に依存してしまうと、大腸の排便機能をさらに低下させて「自らの排便能力を喪失」してしまいます。“頑固な便秘”を根本的に解消するためには、便秘薬に依存することなく、「自らの大腸の排便能力を高める」ことが重要なのです。

 

頑固な便秘は腸内環境の改善で正しく解消!

便秘の種類や原因は多種多様ですが、“頑固な便秘”の原因となる慢性便秘に共通するのは「腸内環境の腐敗による排便能力の低下」です“頑固な便秘”の解消策は「食事による腸内環境の改善」「不規則な生活習慣の改善」「適度な運動の励行」の3です。

 

食事による腸内環境の改善

健康にとって理想的な細菌バランスは【善玉菌20%:悪玉菌10%:日和見菌70%】だとされています。このバランスが崩れて悪玉菌が優勢になってしまうと、排便がスムーズに行なわれず、便秘の原因となってしまいます。絶えず善玉菌が優勢になるような食事改善が便秘解消の最善策となります。

 

便秘を予防・改善するためには、善玉菌を増やして悪玉菌を減らすような食生活の改善が重要です。善玉菌(ビフィジス菌など)が好む栄養素の代表格は、「食物繊維」や「乳酸菌」や「オリゴ糖」です。

 

「食物繊維」と「乳酸菌」と「オリゴ糖」の共通点は、「胃・小腸などの消化器官で消化・吸収されずに、大腸まで到達することができる栄養素」であることと、「善玉菌のエサになる」ことです。

 

1.排便促進作用のある「食物繊維」を積極的に摂取

「食物繊維」は、胃や小腸で消化・吸収されずに大腸まで届く「難消化性成分」で、ビフィジス菌などのエサとなって善玉菌を増やして腸内環境を改善してくれます。食物繊維であれば不溶性・水溶性を問わず、“頑固な便秘”の解消に貢献してくれます。

 

「不溶性食物繊維」は、大量の水分を吸収して数十倍にも膨張して大腸の「蠕動運動」を活性化させるとともに、糞便の容積を増大させて排便を促進・改善してくれます。また「水溶性食物繊維」は、そのネバネバした粘着力で大腸内の老廃物を粘着させて便として排泄し、腸内環境を改善してくれます。

 

“頑固な便秘”の人の多くは、食物繊維の摂取不足が懸念されます。“頑固な便秘”を解消させるためには、食物繊維を多く含む野菜類・海藻類・キノコ類・果物類・豆類などを、毎日コンスタントに根気よく摂取することが大切です。

 

2.善玉菌を増やす「乳酸菌」や「オリゴ糖」を摂取

「乳酸菌(発酵食品)」「オリゴ糖」は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えて、スッキリとした快便を促進してくれます。「乳酸菌(発酵食品)」は、善玉菌の「腸内発酵作用」を助けて、ビフィズス菌などの善玉菌を増やしてくれます。

 

また「オリゴ糖」は善玉菌の大好物のエサにはなっても悪玉菌のエサにはなりません。善玉菌は糖質を吸収・分解して乳酸・酢酸・酪酸などの有機酸を作り、腸内を弱酸性化することで悪玉菌が増殖しにくい腸内環境を作ってくれるのです。

 

「乳酸菌(発酵食品)」を多く含む食品には、ヨーグルト、納豆、キムチ、味噌、漬物などがあります。「オリゴ糖」は、牛乳、大豆、玉葱、ごぼう、バナナ、トウモロコシなどに多く含まれています。毎日コンスタントに摂取して、快便を実現させましょう。

 

3.十分な「水分」を補給する

便秘になりがちな人に水分の補給が不足してしまうと、残留便がさらに固くなって“頑固な便秘に”になってしまいます。十分な「水分」を補給することで、便が適当な水分量を含む柔らかい状態に保つことが“頑固な便秘”の改善策となります。毎朝、コップ一杯の水を飲む習慣を付けることをオススメします。

 

4.動物性高脂肪タンパク質や甘い炭水化物の過剰摂取を控える

「動物性高脂肪・タンパク質」は、腸内の悪玉菌が好んでエサにします。また洋菓子やスイーツなどの「甘い炭水化物」は、胃腸で最も早く吸収・消化されやすく、糞便形成には至らず便の量を少なくしてしまいます。動物性の高脂肪・タンパク質や甘い炭水化物などに偏よらずビタミンやミネラル、食物繊維などをバランス良く摂取することが重要です。

 

5.「極端な食事制限」と「不規則な食事」を控える

ダイエットなどでの「極端な食事制限」や朝食抜きなどの「不規則な食事」は、腸の蠕動運動を弱くするばかりでなく、糞便量も少なくすることで排便回数も減少して“頑固な便秘”の原因となります。バランス良い適正な食事に改善することが大切です。

 

不規則な生活習慣の改善

1.便意を我慢せず「排便する習慣」を身に付ける

”頑固な便秘”の人の悪い習慣として、“便意”を感じても排便を我慢する傾向が多く見られます。便意を我慢する習慣は、自律神経の排便反射機能を狂わせて、直腸に便が溜まっても、便意を慢性的に感じないようにしてしまいます。便意を感じたら、とにかくトイレに座ることで、徐々に排便反射機能を改善することができるようになります。

 

2.「ストレス」溜めず十分な睡眠を取る

ストレスが溜まってしまうと、自律神経の乱れを引き起こし、腸の蠕動運動や排便反射のメカニズムに支障を与え、“頑固な便秘”の原因となります。十分な睡眠を取りストレスを緩和させることで、スムーズな排便のメカニズムを回復させることができます。

 

適度な運動の励行

1.適度な運動で「腹筋力」を持続させる

運動不足による腹筋力の低下は、腸の位置を下方に落ち込ませ、蠕動運動を鈍化させて便を肛門近くまで送り出す力を弱めるとともに、排便する時の排泄力も弱てしまいます。日常の生活活動の範囲で、腹筋を鍛えるような適度な運動を工夫することが大切です。

 

2.温かいお風呂で「お腹マッサージ」をする

入浴は、シャワーなどで簡単に済ませずに、温かいお風呂にゆっくりつかりながら体を温めることも重要です。温かいお風呂の中で、両手で優しくお腹マッサージすることで、腸の活動を活性化させることができます。

 

まとめ

便秘は、腸の便排泄機能の低下によって引き起こされます。便秘を根本的に完治させるためには、腸内環境を改善し腸の便排泄機能を回復させる以外に方法はありません。頑固な便秘であれば、根気よく普段の食生活や生活習慣を改善し続ける必要があります。安易に下剤などの便秘薬に頼ることなく、「腸内環境を改善する!」という強い意思を持って実践すれば、頑固な便秘でも必ず解消することができます。

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ランクラボ編集部

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